『anone』カルテットっぽさ、アンジャッシュのコント状態、読めない展開など第3話感想・評価
日本テレビ水曜ドラマ枠『anone』第3話(2018年1月24日22時0分~)の感想・評価の分析記事です。
今回もアンジャッシュの勘違いコントのような場面がありました。
また本作は坂元裕二脚本作品のなかでも「Mother」「Woman」の系統だと告知されていたと思いますが、「カルテット」っぽいという意見が多いです。
キャスト影響度
まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。
各キャスト言及数・関連語分析
SNSの投稿データから、各キャストに言及している投稿数、言及しているユーザー数、および主な関連語(括弧内はの数字は出現度)を示します。
辻沢ハリカ 役 広瀬すず
1位は辻沢ハリカ役の広瀬すずさん。
林田亜乃音の娘だと勘違いされ、持本やるい子にさらわれる。
今回は多くの時間、口にガムテープされていたのでセリフは少なかった。
中世古理市 役 瑛太
2位は中世古理市役の瑛太さん。
以前、林田印刷所で働いていた。現在は弁当屋に勤務。
今回は精巧なサービス券を作成していた。ホログラムなど、偽札作りに必要そうな技術を盛っていることが明らかになった。
青羽るい子 役 小林聡美
3位は青羽るい子役の小林聡美さん。
林田亜乃音との交渉役となる。
一連の事件で最後にすべてを持っていったのは、るい子だろうか。
持本舵 役 阿部サダヲ
4位は持本舵役の阿部サダヲさん。
周りの人に振り回されるタイプのよう。過去に婚約者がいたが、彼に子供を作る能力がないとわかると去ってしまったようだ。
林田亜乃音 役 田中裕子
5位は林田亜乃音役の田中裕子さん。
SNSでは彼女の演技力についての言及が多かった。さすがである。コメディっぽい場面もあった。
西海隼人 役 川瀬陽太
6位は西海隼人役の川瀬陽太さん。
カレーチェーン会社の本社に勤務する社員だが、「終電で帰れれば幸せ」というほどの激務でいやになり、自暴自棄になっている。生きる意味を見いだせずに・・・。
花房万平 役 火野正平
7位は花房万平役の火野正平さん。
林田亜乃音が勤務する法律事務所の署長。亜乃音にアジを釣ってもってきた。亜乃音に好意があるように見える。
他の関連語
SNSに投稿されたこのドラマに関する関連語です。各単語の共起関係については冒頭に掲載した共起ネットワーク図もごらんください。
昨年1月期のドラマ「カルテット」にテンポや展開のしかたが似ている、という意見があった。同じ坂元裕二脚本作品ではあるが、本作は「Mother」「Woman」(いずれも坂元裕二脚本)の系統だと思われていたし、そう宣伝されていた。ところが、SNS上では「Mother」「Woman」より、「カルテット」っぽいという意見が多い。視聴者の期待と違うものとなっている可能性がある。
ハイライト・名場面(あらすじ含)
今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯を把握できます。
各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。
西海、フェレットを届ける
西海が、人質であるはずの持本やハリカを残して、フェレットを飼い主に届けに行った場面。
西海は偶然迷い込んできたフェレットになぜか愛着をもったようだ。しかし状況を考えれば、頭が悪いとしか・・・。
この時点のSNSでの反応:
「これは頭悪いわwwww」
「この立てこもり男は良い奴なのか何なのかw」
「うん。やっぱこいつバカだなw」
アンジャッシュのコント再び
亜乃音とるい子の会話の場面。
るい子は、娘と引き換えに現金を要求した。
しかし二人の間に勘違いが発生する。
亜乃音は娘のことを「玲(娘の名前)のことって?」といい、るい子は別の意味(漢字違い)で「例のこと」と言う。そこからどんどん勘違いが発展していく。二人の会話がかみ合っているようで噛み合ってない。
前回もあったアンジャッシュのコント、再び。
この時点のSNSでの反応:
「アンジャッシュ展開キタ━━━━」
「アンジャッシュのコントみたい。勘違いの連鎖」
「アンジャッシュのコント、2話目・・・」
万平から亜乃音に、デートのお誘い
花房万平が、釣ったアジを持って亜乃音に会いにきた場面。
しかし亜乃音はるい子との交渉でそれどころではない。しかも足元には偽札が散らばっていて、亜乃音は必死に蹴って隠す。今回はコント回だ。可愛いぞ田中裕子さん。
万平は「よかったら今度一緒に(釣り)どうでしょうか?」と誘うが、亜乃音は話を聞いてなかったようで「どうもありがとうございました」と返した。
この時点のSNSでの反応:
「田中裕子さん、超かわいいwww」
「デートのお誘い聞いてなかった」
「火野正平さんチャリじゃないのか」
ベテラン女優二人のタバコシーン
引き続き、亜乃音とるい子の会話のシーン。
亜乃音は、預金1000万円を引き出しるい子に渡した。
二人でタバコを吸う。
るい子「ちなみに、通貨偽造の刑期はご存知ですか?」
亜乃音「無期、または3年以上の懲役」
るい子「じゃあお互いにチャラってことで。警察には通報無しで」
二人は吸いかけのタバコを床に落とし、足で踏んで火を消した。
二人のベテラン女優のシーン。素晴らしかったとSNSで評判。しかも今時のドラマでこんな露骨にかっこいいタバコのシーンは珍しい。
この時点のSNSでの反応:
「おばさん同士のハードボイルドなシーン」
「なんだ今のタバコのシーン………かっこよすぎだろ」
「田中裕子と小林聡美の喫煙最高」
「火事になりそうで怖いことするなぁ」
20歳の倍思うよ!!
偽札を掴まされた西海は、自暴自棄になる。
西海「もう、生きている意味がわからないんだよ」
持本「そんな、意味なんて誰にもわからないよ」
西海「自分が、いてもいなくてもどっちでもいい人間だって」
持本「はは、何言ってんのさ、45にもなって」
西海「45になっても思うんだ! 20歳の倍思うよ!! 自分なんか消えてしまえばいいって、しょっちゅう思うんだ」
持本「しょっちゅうだろ。しょっちゅうってことはずっとじゃないだろ。ずっとじゃなきゃいいじゃん」
その後、持本の説得にも関わらず、西海は自暴自棄になり果てた。
この時点のSNSでの反応:
「西海さん可哀想だしそれでも慰める舵さん優しい」
「45の男二人でこの会話哀しすぎる」
「確かに、若い頃より歳取った方が色々辛ぇよな。解るわ」
謎の女子高生(蒔田彩珠)現る
次回予告のシーン。
中世古理市と林田亜乃音が印刷機をめぐって会話をしていた。本物のお金は、るい子が持ち逃げしたことが示唆されていた。
るい子が謎の女子高生(蒔田彩珠)と話しているシーンもあった。この女子高生、何か知っているようで「これから警察に行ってきます」とるい子に告げていた。
SNS上では、とにかくよくわからないが、惹きつけられるという意見が多かった。ただ、わけわからなすぎて離脱する人もいるようだ。
この時点のSNSでの反応:
「毎話急展開していくドラマ面白い、伏線だらけ」
「このドラマ、先が全然読めない。すごい。惹きつけられる」
「なんか意味が良く分からなくて、つまらなくなってきた」
「ますます訳分かんねーけどなんか見ちゃうこのドラマ」
「後半怒涛、整理できない」
その他ネタバレ、あらすじ、解説等
ストーリーは公式サイトも参考に。
この枠のドラマでは、各話終了後にストーリーの完全版が公式サイトで公開されている。
次回は、るい子の周辺や過去が明らかになっていく。
るい子と謎の女子高生は、なぜか一緒に生活しているようだ。
また、理市は林田印刷所で偽札が作られたことを確認。
彼は彼で、何かのために動き出す。
今回出なかったカノンのシーンもある。
視聴者の概況
SNSの投稿数やユーザー数の集計です。これによりこのドラマのSNSにおける影響度や視聴者の動向を分析します。SNS版の視聴率のようなものだと思います。
投稿数とユーザ数の括弧内は、放送時間帯の第1,第2,第3,第4四半期,放送後6分間の各値。
初回からの推移図を示します。
やや減少傾向となっている。
数値化された評価と感想
最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。
初回からの推移図です。
こちらもやや評価を落としている。
前述したように、この作品は坂元裕二脚本作品のなかでも「Mother」「Woman」系統だと告知されていたはずだった。ところがおなじ坂元作品でも「カルテット」に近いと評判。
「カルテット」も、ちょっとクセのあるドラマだった。視聴率は第4話までは下がり続けたが底を打ち(7.2%)、その後上昇に転じて最終回前の第9話では11.0%。放送後にはドラマ関連のいくつかの賞を受賞している。
「カルテット」はTBSなので(本作は日テレ)、日テレで「カルテットの坂元裕二」と宣伝するわけにはいかないのはわかるが、視聴者が期待していたものと違うのは、作品にとっても不幸なことだと思う。
本作も、先の読めなさ、ミステリー、会話のテンポなど、独特の感じがあるので、それが好きな人はハマるけど、アレルギーが出る人もいるかもしれない。
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