視聴率以外の評価方法としてネガポジ判定を応用した好評価率を検討

2017年7月12日コラム, 視聴率及びまとめ

このブログの目的として、「良いとドラマと視聴者をつなぐこと」というのがあるのですが(私のことと、このブログについて)、そのためには「良いドラマ」とは何かを考える必要があります。

一般に、ヒットしたドラマというのは視聴率が高かったということがいえると思うのですが、視聴率=満足度というわけではありません。特に最近その傾向が顕著だと思います。私の視聴率に対する考え方は以前書いた記事も参考にどうぞ。

 

そこで、視聴率以外の評価方法を考えてみました。最近ではSNSが発達していまして、ドラマの感想などをSNSに投稿する人が多いです。それを分析することを試みました。

 


この記事の目次

評価方法の説明

 

手法としては、古くからあるテキスト(文章)のポジティブ度・ネガティブ度の判定(略してネガポジ判定)の応用。

テキストのネガポジ判定は、簡単に言えば、テキストの中にあるポジティブな単語(素晴らしい、秀逸、最高など)とネガティブな単語(ダメ、酷い、劣悪など)を調べて分析することによって、そのテキスト全体がポジティブなものなのか、ネガティブなものなのかを判定する手法。

 

これをドラマの評価に応用する。例えば、「面白い」「感動」「可愛い」などの単語が含まれるテキストを好評価とし、逆に「つまらない」「下手」「ブス」などの単語が含まれるテキストを悪評価として分析する。

 

評価軸

さらに、単純に好評価、悪評価だけではなく複数のドラマを評価する表現による評価軸を設ける。とりあえずやってみた評価軸は以下の6つである。

・面白いかどうかの表現

・期待できるかどうかの表現

・(キャストが)可愛い、イケメンであるかどうかの表現

・(キャストや演出が)上手いかどうかの表現

・好きかどうかの表現

・その他の表現(癒された、役に立つ、爆死など)

 

実際の評価

計測対象とするSNSにはツイッターを選択した。ドラマの放送終了1時間後を基準として、そこから遡って1000ツイートを評価対象とし、好評価の割合を算出する。

追記:その後、2000ツイートに増やした。さらに、ツイッターだけだと偏りが見られたため、2chも採用しました。対象はテレビドラマ板の本スレ、番組実況板の本スレ。ドラマの放送開始から終了1時間後までを評価対象とする。

 

よくあるテキストのネガポジ判定では、数千程度の単語をそれぞれポジティブ、ネガティブとして設定するが、私の方法とりあえずドラマの評価に特化したわかりやすい200語程度を設定した。これは今後増やしていくと思う。さらに、各単語のポジティブ度合い、ネガティブ度合いによって重みをつけた。ツイッターは短文なので、一つの単語の影響度が長文のテキストより高いと思うので、慎重に単語を選ぶ必要があると思う。

なお

・好評価率=好評価のツイート数/(好評価のツイート数+悪評価のツイート数)

とした。

 

以上を自動で算出するツールを開発した。

 

試行してみる

試しに、上記ツールを2017年夏のドラマ2つでこの評価手法を試してみた。いずれも日曜9時のドラマである。

 

サンプル1:長瀬智也さん主演のTBS「ごめん、愛してる」第1話の場合

面白いかどうか:95%が好評価

期待できるかどうか:81%が好評価

可愛い・イケメン:98%が好評価

上手いかどうか:92%が好評価

好きかどうか:93%が好評価

その他:83%が好評価

トータル:92%が好評価

 

追記:2chの場合:

面白いか : 79.30%
期待できるか : 78.85%
可愛い・かっこいい : 93.03%
好きか : 66.33%
上手いか : 56.25%
その他 : 39.20%
トータル : 74.90%
計測日時:2017年07月09日23時12分まで
対象数:5708

 

サンプル2:渡部篤郎さん主演のフジテレビ「警視庁いきもの係」第1話の場合

面白いかどうか:97%が好評価

期待できるかどうか:97%が好評価

可愛い・イケメン:100%が好評価

上手いかどうか:86%が好評価

好きかどうか:87%が好評価

その他:79%が好評価

トータル:96%が好評価

追記:2chの場合:

面白いか : 50.83%
期待できるか : 45.00%
可愛い・かっこいい : 74.06%
好きか : 49.00%
上手いか : 43.75%
その他 : 22.03%
トータル : 46.49%
計測日時:2017年07月09日23時18分まで
対象数:5074

 

 

試行結果の考察

わずかずつだがサンプル2の方が好評価となっている。実際にSNSや掲示板を見た体感としても、サンプル2の方が好評だった。

追記:2chの場合はかなり大差がついている。

ただ、どちらもかなり高い数値が出ている。これには理由があって、基本的にはドラマを観る、特に最後まで観るということは、少なからずそのドラマに好意的だということ。そして、SNSではネガティブな発言よりポジティブな発言の方が発信される傾向にあるため(このようなクリエイティブ作品においては)だと思われる。これが匿名掲示板だったりしたらまた違った傾向があるのかもしれないが、そこにはまた別の問題やノイズが入ると思われる。

 

ただ、とにかくトータルでは4ポイントほどの差がついている。視聴率では1%の違いが大違いと言われているため、4ポイントの差があればある程度は評価方法として価値があるのではないか。

もっとも、この評価方法が決定版というわけではないし改良していく必要がある。視聴率しか評価方法がないという状況をなんとか変えたいという思いであるので、今後も色々な方法を検討していく。