『過保護のカホコ』すっばらしい最終回。青空を見て大切なことを思い出せるドラマに
日本テレビ『過保護のカホコ』最終回(2017年9月13日22時0分~)を視聴しました。
私の中では、今期のドラマの中でも途中、期待度が最も高かったドラマでした。
何度か書いてますが、いろんなドラマがある中で、「この後どうなるんだろう」っていうドキドキ感(嫌な言い方をすれば視聴者に気にならせて引っ張る)のも大事ですが、「この後こうなるんだよな」ってわかっていてそれでも楽しめるドラマって、いいですよね。
各キャストの影響度(言及数)
まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度を測ります。
1位はママ・泉役の黒木瞳さんでした。思えば、このドラマはカホコのママからの独立をめぐる物語。
2位には麦野初役の竹内涼真さんが入りました。爽やか。イケメン。視聴率がとれる(視聴率王子!?)というネット記事を見かけました。ただ「初」という名前なのでやや集計に難があって、実質的には1位かもしれない。
3位にはパパ役の時任三郎さん。ナレーションも担当。落ち着いた声で全体をまとめる。
4位のカホコ役・高畑充希さんですが、ドラマの名称とキャラ名称が同一であるため、正確な集計ができません。したがって、実際はもっと上位(おそらく1位)だと思います。
5位には糸ちゃん役の久保田紗友さん。前回までグレまくってました。今回もちょいグレ。でも最後には・・・。
以下、初代ばぁば役の三田佳子さん、平泉成さんと続きます。
ハイライト(名場面)
今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯が確認できます。
前半から何度も盛り上がってるのですが、後半に行くに連れてさらに盛り上がりを増す。凄まじい盛り上がりです。
以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。
麦野、カホコ化して糸ちゃんを説得
★25分(盛り上がり度:124)
糸ちゃんが楽器屋にチェロを売りに行こうとする。それをカホコと麦野が阻止。
カホコも麦野も、糸ちゃんに楽器を続けて欲しい。カホコはチェロを買い取るとかいい出す。
カホコは「どんなに嫌われても糸ちゃんは家族だから。ばぁばと約束したから。糸ちゃんとカホコの糸は切れないから。ダジャレみたいになって申し訳ないけど」と糸ちゃんを説得。
糸ちゃんは「馬鹿じゃないの」と応戦。
そんなやりとりの途中で、麦野も参戦し「俺も、もし家族になったらカホコに負けないぐらいおせっかいするよ」と発言。
きょとんとする糸ちゃんをよそに麦野は「糸ちゃんなら、たくさんの人を幸せにできる。だからこんなすっばらしいもの(チェロ)を絶対にやめちゃダメだよ!!」と熱弁。
こうやって暴走して熱弁して「すっばらしい」というのはまさにカホコだ。麦野がカホコ化した瞬間だった。
糸ちゃんは、返されたチェロをだまって受け取った。チェロを売らないと約束した。
この時点のSNSでの反応:
「初くんにカホコ乗り移っちゃってるやんw」
「初くんカホコに似てきてない…?」
「ついにハジメくんカホコ化したw」
じいじ、ケーキをぶち撒けドレスを切り裂く
★40分(盛り上がり度:154)
カホコと麦野は、親戚だけでささやかな結婚式をあげることになった。その会場にて。(この時点では、ママはまだ会場に来ていていない)
親戚一同が並び、福士じいじ(西岡徳馬)はカメラを持ち記念撮影をしようとする。
福士はカメラを構え「いくぞー! ちょっとまって。入んねぇな」と言いながら後ずさりする。
福士の後ろにはケーキ。嫌な予感がした。
福士の尻がケーキの乗ったテーブルに当たり、テーブルクロスが引きずられ、ケーキは無残に床に落ちた。
しかも福士はそのケーキで滑って、そばにあったウェディングドレスを引きちぎってしまった。
一同から悲鳴があがった。
現実にこんなことがあったら大混乱だろうが、ドラマなので面白かった。
この時点のSNSでの反応:
「なんてこったwwwwww」
「じいじふざけんなよww」
「昔のギャグ漫画みたい」
糸ちゃんが天使に、パパが悪魔に
★48分30秒(盛り上がり度:226)
パパの説得で、ついにママが教会にかけつけた。
しかし教会にはウェディングマーチが用意されてないという。
でもママはなぜか「ああ、それなら大丈夫」と言う。
カホコとパパがヴァージンロードを歩く。
用意されてないはずのウェディングマーチが流れた。チェロの音色だ。糸ちゃんだ。グレた糸ちゃんが清楚になって戻ってきた。やったぜ。ありがとう糸ちゃん。
パパ号泣。だが次の瞬間、麦野に向かって「初君。俺がいつも優しいと思ったら大間違いだからな。カホコを不幸にしたらぶっ殺す」とささやいた。
この時点のSNSでの反応:
「糸ちゃーーーん」
「このためのチェロだったよな」
「パパ怖いwwwwwwwwwwwwwww」
「泣くわこんなん」
離婚しようか
★54分30秒(盛り上がり度:150)
カホコと麦野の結婚式は無事に執り行われた。新しい女王が誕生した瞬間だった。
一方、その後の根本家。パパとママが幼き日のカホコのビデオを見ている。
その時、ママがパパに向かって「ねぇパパ。離婚しようか」と切り出した。
パパは戸惑うが、ママは「カホコがいないと一緒にやることもないし。いいんじゃない。 私達」と述べた。
そんな事を言うママを、パパは抱きしめた。
パパの声でナレーション「この後どうなったは、皆さんのご想像におまかせするとして」。
この時点のSNSでの反応:
「離婚wwwww」
「今度は離婚言いだしたぞお母さんww」
「ママ爆笑www」
パパがママを抱きしめたシーン。あれは例によってパパの妄想だろうか・・・。
エンディング
★60分(盛り上がり度:288。今回最高の盛り上がり)
カホコと麦野の1年後が描かれた。カホコは言動がママに似てきて、麦野は夢をおいかけていた。糸ちゃんの誕生会を用意する。
絵に描いたようなハッピーエンド。
初代ばぁばは亡くなったが、それが家族を再び結びつけるきっかけになった。カホコは空を見上げ「青空見てるとばぁばのことを思い出す。どんなに辛くても、ちゃんと寝て、ちゃんと食べて、好きな人の手を離さないで生きていくから。見ててね、ばぁば」とつぶやく。
この時点のSNSでの反応:
「すっばらしいドラマでした!」
「もうだめ、涙とまらん」
「家族っていいなぁ、と思った」
「めっちゃ感動した」
「本当に素敵なドラマだった」
「最高のドラマありがとうございました」
最終回すばらしかった。期待通り、期待以上の最終回でした。
冒頭に書きましたとおり、「こう(ハッピーエンドに)なるんだよな」ってわかっていて、実際にその通りになって、でも期待以上のストーリーやセリフや俳優・女優の表現力で、何度も見返したくなるシーンがある。
そんなドラマじゃないでしょうか。糸ちゃんのチェロとかもうね。ママの暴走とかパパの優しさとか。すべてがまとまった。高畑充希さんの表現力だからできた。初くんも良かった。
数値化された評価と感想
冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化を目的に掲載しています。再掲します。
「家族 素敵 最高」「感動 ありがとう」「パパ 怖い」「涙 出る」「竹内涼真 高畑充希 可愛い」「本当に幸せ」「結婚式 泣く」など多くの感想がコメントされた。
最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。
かなり高い。
家族というテーマに真正面から取り組んだ。第1回から観てきて、途中ではキュンキュンする「麦野とカホコの恋愛パート」と、やや退屈だった「家族のパート」が別々のものに感じてしまって、うまくまとまるかと余計な心配をしたが取り越し苦労だった。
最後で二人の愛と家族の愛が調和していった。ママやパパをはじめとした個性的なキャラたちがそれを支えた。あの親戚の誰かに共感できる。酒を飲みすぎたり、グレたり、時には犯罪もして(本当はダメだがそれでも支えるのが家族だ)、いろんな人がいるのが家族だ。もちろん過保護に育っても孤独に育っても家族だ。
そういうことを考えさせられる、すっばらしいドラマになった。お疲れ様でした。
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