『越路吹雪物語』千坂浩二監督、九条摂子がポスターで登場し「やすらぎの郷」コラボに-第24回
テレビ朝日 帯ドラマ劇場枠『越路吹雪物語』第5週・第24回(2018年2月8日12時30分~)の感想・評価の分析記事です。
今回は、前々期同枠の「やすらぎの郷」とのコラボ(!?)が行われたのか、同ドラマの登場人物がポスターで登場しました。
そして戦争の影はますます濃くなっていきました。
キャスト影響度
まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。
各キャスト言及数・関連語分析
SNSの投稿データから、各キャストに言及している投稿数、言及しているユーザー数、および主な関連語(括弧内はの数字は出現度)を示します。
武藤大介 役 加治将樹
1位は武藤大介役の加治将樹さん。
今は東京で大学生をしている。
今回は、唐突にコーちゃんの夢に幼き日の大介が登場した。
コーちゃんのブローチを取り上げて投げた糞ガキの大介。
後半では、実際に彼が宝塚にやってきた。
河野美保子 役 瀧本美織
2位は河野美保子役の瀧本美織さん。
先輩からも後輩からも、女からも男からもモテるコーちゃん。
今回は、大介と庄司がコーちゃんの取り合いをしているのでは、と思われる場面もあった。
庄司義男 役 駿河太郎
3位は庄司義男役の駿河太郎さん。
庄司はコーちゃんのことが好きなのだが、コーちゃんからすれば庄司も大介も友達だ。
中川慶子(淡島千景) 役 花乃まりあ
4位は中川慶子(淡島千景)役の花乃まりあさん。
旭爪明子(月丘夢路) 役 早織
5位は旭爪明子(月丘夢路)役の早織さん。
今回は1年半の時間が過ぎだのだが、彼女は後半には宝塚を卒業していた。
他の関連語
SNSに投稿されたこのドラマに関する関連語です。各単語の共起関係については冒頭に掲載した共起ネットワーク図もごらんください。
ストーリーとは直接関係ないのだが、今回はツメが映画女優に転身した、というくだりで映画のポスターが映された。そのポスターが前々期同枠の「やすらぎの郷」とのコラボだと話題だった。
「満開の桜」や「桜の日」という映画のポスターには、「監督 千坂浩二」「主演 九条摂子(新人)」と書かれていた。いずれも「やすらぎの郷」に登場する架空の人物だ。九条摂子は八千草薫さんが演じた。おそらくポスターも同じものが使われていた。
「越路吹雪物語」と「やすらぎの郷」は同一の世界だったのだ。
ハイライト・名場面(あらすじ含)
今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯を把握できます。
各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。
大助、宝塚に来る
大介が、コーちゃんを訪ねてきた場面。
正確には、大介はコーちゃんの舞台を観て帰るつもりだったのだが、職員に声をかけられて連れてきてもらったらしい。
コーちゃんは庄司と打ち合わせ中だったが、大介が来ると思わず「大介ーー!!」と抱きついた。
その様子を複雑な顔で見る庄司だった。
この時点のSNSでの反応:
「夢に出た大介がきた!」
「あら~ くそガキ立派になって」
「なんで一介の学生が宝塚のスターとそんなにほいほい会えるんだよ」
学生も兵隊に
コーちゃんが、楽屋での会話から「学生は兵隊にとられない」という規則が変わったことを知った。
これは嫌な予感がする。
この時点のSNSでの反応:
「大介、フラグなのか…」
「大介!やっぱ兵隊とられるんか!」
「やはり学徒出陣の暗示だったか、大介」
大助が兵隊へ
大介とコーちゃんの会話の場面。
コーちゃんが舞台を観に来てくれたことに礼を言うと、大介は「俺、兵隊行くんだ。だっけ、どうしても観ときたくてよ。約束らし」と言った。
コーちゃんは「また観に来てね。約束だよ」と言い、大介は「おう」と応えた。
宝塚大劇場が閉鎖
1年半後。
宝塚大劇場と東京宝塚劇場が閉鎖されることが伝えられた。
また、ツメこと月丘夢路は、この時点で既に卒業していて、映画女優に転身していると伝えられた。
その他ネタバレ、あらすじ、解説等
前回の記事でも書いたが、宝塚大劇場が閉鎖されたのは史実上、1944年(昭和19年)3月のことである。前回、アッツ島での玉砕の新聞記事があったが、それは1943年5月のこと。
ドラマの中では、今回の前半と後半では1年半の時が流れたことになっているが、このように史実と照らし合わせるとやや時系列が怪しい。でもまあフィクションだから、気にしないでおこう。
いわゆる学徒出陣で20歳以上の文系大学生も兵隊にとられるようになったのは1943年10月のこと。この時点では大介(1923年または1924年生まれだと推定)は満20歳だったということになる。
史実では、ツメこと月丘夢路が宝塚を退団したのは1943年のこと。大映に入り、戦後は松竹に移籍している。
宝塚大劇場が閉鎖された後、スターも含めて多くの生徒(劇団員)が退団した。それは彼女たちが宝塚を見限ったのもあったし、公演が小規模になったからしょうがないという事情もあったと思われる。
とにかく生徒数は激減。それが怪我の功名とはいえないが、戦後、宝塚に残った越路吹雪がスターとなっていく要因ともなった。
宝塚大劇場の再開は、戦後の1946年4月まで待たなくてはならない。東京宝塚劇場は1955年まで接収の状態が続いた。
視聴者の概況
SNSの投稿数やユーザー数の集計です。これによりこのドラマのSNSにおける影響度や視聴者の動向を分析します。SNS版の視聴率のようなものだと思います。
投稿数とユーザ数の括弧内は、放送時間帯の第1,第2,第3,第4四半期,放送後3分間の各値。
初回からの推移図を示します。
数値化された評価と感想
最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。
初回からの推移図です。
今回は辛い話が多かった。どうしても戦争の影が大きくなってくる。
出陣した大介はどうなってしまったのだろうか。それにしても戦時中にしては栄養状態が良さそうだった。
もう一つ心配なのは八重子(市川由衣)。満州だからなぁ。
ディスカッション
コメント一覧
姫や千坂監督に加え、大村柳次郎さんも出ていますよ。確認してみてください。
ひえー!大村柳次郎も。ありがとうございます。
もう録画が消えちゃってて残念ながら。でもありがとうございます。