『越路吹雪物語』子供時代の話はフィクションが多め。史実との違いについて-第5回
テレビ朝日 帯ドラマ劇場枠『越路吹雪物語』第1週・第5回(2018年1月12日12時30分~)の感想・評価の分析記事です。
これまでの記事でも、美保子の子供時代の話はフィクションが多めだと書いてきましたが、この後もうちょっとフィクション部分が続くようです。詳しくは後述のネタバレの箇所に書きます。
まあ、「この作品はフィクションであり、登場する人物や団体等は実在のものとは一切関係ありません。」とわざわざ書いてあるので、フィクションなんでしょうけど、多分視聴者はちょっと混乱するんじゃないかなと。
キャスト影響度
まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。
各キャスト言及数・関連語分析
SNSの投稿データから、各キャストに言及している投稿数、言及しているユーザー数、および主な関連語(括弧内はの数字は出現度)を示します。
武藤大介 役 吉成翔太郎
1位は武藤大介役の吉成翔太郎さん。
美保子のブローチを強奪し、土手に放り投げた糞ガキ。
でも後になって反省して、探して見つけて届けてくれた。
河野美保子 役 岩淵心咲
2位は河野美保子役の岩淵心咲さん。
吹雪の中、必死にブローチを探した。もしかして越路吹雪の芸名の由来ってこれ? になるのかな。
子役も今日まで。今回のラストでは瀧本美織さんになっていた。
ちなみに次回は宝塚音楽学校に入るくだりがあるようだが、史実とはちょっと異なる。詳しくは後述のネタバレの箇所で記述する。
河野友孝 役 尾美としのり
3位は河野友孝役の尾美としのりさん。
吹雪の中を、必死に娘を探す優しい父である。
他の関連語
SNSに投稿されたこのドラマに関する関連語です。各単語の共起関係については冒頭に掲載した共起ネットワーク図もごらんください。
「15」は美保子の算数のテストの結果が15点だったためである。
ハイライト・名場面(あらすじ含)
今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯を把握できます。
各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。
大介、反省する
武藤大介が反省した場面。
吹雪の中、友孝が美保子を探しているところに、大介がやってきた。
大介「河野さん、土手! 学校から帰えるとこ、土手で見ました!!」
やっと反省したか、大介よ。
この時点のSNSでの反応:
「犯人は大介」
「今やっと自分の愚かさに気づく」
「ここでごめんなさいできないのはクソガキあるある」
美保子が父に謝る
友孝が土手で美保子を発見。高熱が出たものの、命は無事。
美保子は、父にブローチをなくしたことを謝った(ブローチは父からのプレゼントだ)。
美保子「ごめんなさい」
友孝「謝ることないって。お父さんはね、美保子が元気になることが一番嬉しいんだから」
この時点のSNSでの反応:
「なんていじらしいんだろう」
「クソガキのせいだって言おうよ」
「徹夜で探し、そのまま看病するお父さん…(涙)」
子役時代の終わり
その後、大介はブローチを見つけて、美保子に謝りにやってきた。
美保子は、大介を許さなかったが、「見つけてくれてありがとう」とは言った。
大介は「算数は15点だけど、歌はすんげえうめえと思うれ」と言い残した。友孝は「算数15点」を聞き逃さなかった。
そして、いくつもの季節が過ぎ、昭和12年(1937年)初秋になった。美保子は高等女学生になっていた。
美保子は瀧本美織に、片桐八重子は市川由衣に成長した。おそらく八重子は高等女学校には進学していないようだ。家の暮らし向きが厳しかったからなぁ。
美保子は相変わらず、大の字になって転んでいた。
次回予告では、父の友孝が美保子に音楽学校進学をすすめるくだりがある。このあたりも、史実とはちょっと異なっている。詳しくは後述のネタバレの箇所で書く。
その他ネタバレ、あらすじ、解説等
第3回の記事でも書いたが、そもそも史実によると美保子は、小学校は東京の中野区立野方小学校(2011年に閉校)を卒業している。
その後、堀越高等女学校の途中で父が新潟転勤になり、美保子自身は長野県の飯山高等女学校に転入、そして宝塚を目指すという流れだ。
だから小学生時代を新潟で過ごしたということはなく、そのため今週の子供時代は全面的なフィクションだと思われる。ただ、コスモスだとか、吹雪だとか、後に重要になりそうなことはいろいろ出てきた。
美保子が勉強が苦手だったのは、史実の通り(ただし実際は国語が特に苦手だったようだ。宝塚時代は加えで英語も)。また、父が宝塚進学を勧めたのも史実の通り。
ただし、ドラマでは昭和12年(1937年)初秋にはまだ高等女学校に在籍しているが、史実では同年の春に宝塚音楽学校を受験し合格している、という違いがある。
どうも、少しずつ史実との違いを感じさせ、フィクションであるという感じを強調しているかのような作りになっているような気がする。
次回はいよいよ宝塚音楽学校へ! また、史実との違いがあれば書いていく。
視聴者の概況
SNSの投稿数やユーザー数の集計です。これによりこのドラマのSNSにおける影響度や視聴者の動向を分析します。SNS版の視聴率のようなものだと思います。
投稿数とユーザ数の括弧内は、放送時間帯の第1,第2,第3,第4四半期,放送後3分間の各値。
初回からの推移図を示します。
数値化された評価と感想
最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。
初回からの推移図です。
このドラマはSNSの投稿数が少なく、それをもとにしている評価も極端に出てしまうので申し訳ない。でも今回は良かったと思います。
子役時代はフィクションではあったものの、この時代をもうちょっと観たいと、惜しむ視聴者は多かったようだ。もうちょっと子役時代をやるか、やらないか、ちょっと中途半端な感じで終わったのが残念。でも岩淵心咲ちゃんは歌うますぎ。あんな状況でも歌がうまいんだからね。
瀧本美織さんにも期待です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません