『海月姫』第1話の感想・評価。原作と兄弟の設定が違うこと、早急な展開への違和感
フジテレビ月9枠『海月姫』第1話(2018年1月15日21時0分~)の感想・評価の分析記事です。
主演は芳根京子さん。原作は東村アキコさんの同名の漫画。既にアニメ化、実写映画化もされていて、三度目の映像化作品です。
キャスト影響度
まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。
各キャスト言及数・関連語分析
SNSの投稿データから、各キャストに言及している投稿数、言及しているユーザー数、および主な関連語(括弧内はの数字は出現度)を示します。
鯉淵蔵之介 役 瀬戸康史
1位は鯉淵蔵之介役の瀬戸康史さん。
鯉淵家の息子。女装をしている。原作とは異なり、修の異母兄という設定である。映画版では菅田将暉さんが演じた。
鯉淵修 役 工藤阿須加
2位は鯉淵修役の工藤阿須加さん。
シュウシュウである。原作とは異なり、蔵之介の異母弟という設定である。政治家である父・慶一郎の秘書を務める。
女性に対しては、苦手意識があるようだが・・・。映画版では長谷川博己さんが演じた。
倉下月海 役 芳根京子
3位は倉下月海役の芳根京子さん。
主人公。クラゲ好きの女。鹿児島から出てきて天水館で暮らしている。この初回では、蔵之介や修との出合いが描かれた。映画版では能年玲奈さん(現のん)が演じた。
まやや 役 内田理央
4位はまやや役の内田理央さん。
天水館に住んでいる赤いジャージの人。話す度に三国志の何かが出て来る。映画版では太田莉菜さんが演じた。
ばんば 役 松井玲奈
5位はばんば役の松井玲奈さん。
天水館に住んでいるアフロの女。鉄道、食べ物に強い興味。映画版では池脇千鶴さんが演じた。
花森よしお 役 要潤
6位は花森よしお役の要潤さん。
鯉淵家の運転手である。
原作ではベンツだったが、本作ではレクサスを愛車としている。おそらく、スポンサーであるトヨタに配慮したのだろう。映画版では速水もこみちさんが演じた。
桐山琴音 役 最上もが
7位は桐山琴音役の最上もがさん。
今回のゲスト。蔵之介をデートに誘う。
ジジ 役 木南晴夏
8位はジジ役の木南晴夏さん。
天水館に住んでいる地味な人。枯れ専である。映画版では篠原ともえさんが演じた。
稲荷翔子 役 泉里香
9位は稲荷翔子役の泉里香さん。
枕営業もいとわない、やりての女性である。天水館周辺の再開発に関与。映画版では片瀬那奈さんが演じた。
他の関連語
SNSに投稿されたこのドラマに関する関連語です。各単語の共起関係については冒頭に掲載した共起ネットワーク図もごらんください。
「グレーテルのかまど」は瀬戸康史さんがナビゲーターを務めるEテレの番組である。毎週月曜22時放送。今回はこのドラマが初回15分拡大版だったので、ちょっと裏かぶりしてしまった。
ハイライト・名場面(あらすじ含)
今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯を把握できます。
前半の盛り上がりが大きい分、後半はやや失速した印象。
各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。
オープニング
オープニングのシーン。
月海は蔵之介と出合い(女だと思っていた)、蔵之介は家に強引に泊まり、朝になってみると蔵之介が男になっていたが、他の人にバレないようにまた女装させて帰した。
オープニング映像、可愛いと評判だった。
この時点のSNSでの反応:
「OPすげえかわいい」
「尼ーずの再現率中々w 頑張ってるよ結構頑張ってる」
「瀬戸くんの女装かわいい」
「はぁ…。瀬戸康史かっこいい。可愛い。尊い」
「瀬戸康史もいいけどやっぱり菅田将暉がいい」
NHKさんにはお世話になりました
天水館でのすき焼きに、蔵之介も参加した場面。
NHKの「みんなのうた」や、その後の三国志の人形劇が懐かしいなどと話していたところに、月海が「私も、NHKさんにはお世話になりました。昨年放送された『ドキュメント72時間 ゆらゆらクラゲに誘われて』の映像とても美しく・・・」などと発言。
月海役の芳根京子さんといえば、昨年10月期の朝ドラ『べっぴんさん』のヒロインだった。まさにお世話になりました・・・。
この時点のSNSでの反応:
「リアルでNHKにお世話になった芳根京子さん」
「ヲタはEテレがお好き」
「NHKを褒め称える民放ドラマ」
兄弟の設定が逆で父は白い犬
鯉淵家の家族での会話シーン。
父・慶一郎は、A5ランクの松坂牛がなくなった(蔵之介が天水館に持っていった)ことに激怒。
慶一郎「肉を返せ!」
蔵之介「返せないよ。もう食べちゃったし」
慶一郎「待ちなさい! 私の肉ーー!」
SNS上では、鯉淵家の兄弟の設定が逆(原作では蔵之介が弟、修が兄)であることに違和感があるという意見が多かった。また、慶一郎役の北大路欣也さんが喋ると、ソフトバンクの白い犬を連想するという意見も多かった。
この時点のSNSでの反応:
「SoftBankのお父さんの声にしか聞こえてこない」
「北大路欣也さんの演技が完全に犬のお父さんだ」
「なんで兄弟、逆にしたんだろう?」
「修さん弟なの?なんでそこ設定変えた?」
エンディング後
放送終了直後の場面。
ラストのシーンでは、水族館にて月海が母を思い出して泣いているところを、修が後ろから抱きしめていた。その現場を目撃する蔵之介。修は月海のことが好き。蔵之介も月海が好き・・・なのか?
SNS上ではドラマの感想が多く投稿されていた。原作との違いで違和感がある、違う、という意見も多かったが、面白いという意見もあった。
また、初回なのに展開が早い、女性が苦手なはずの修がいきなりバックハグにも違和感の意見があった。
この時点のSNSでの反応:
「なんか違うな、漫画は好きだった」
「原作知らんから、全然おもしろいけどね」
「これ1話だよね、話進むのはやくね?」
「うええー!?ハグとか大胆だなおいお前本当にDTか?」
「あ駄目だなんかこの弟イラっとする」
その他ネタバレ、あらすじ、解説等
ストーリーは公式サイトも参考に。
今回は、月海や蔵之介の周辺の人物紹介、設定紹介がメイン。その中で、月海と蔵之介、修との出合いもあった。
前述の通り、蔵之介と修の兄弟の設定は、原作と違って蔵之介が兄、修が弟となっている。なぜかはわからない。キャスティングの都合上なのか、この設定を活かした展開が用意されているのか。
また、ベンツに関しても、スポンサーに配慮する形でレクサスとなった。花森は「レクサス」と繰り返し発言していた。
視聴者の概況
SNSの投稿数やユーザー数の集計です。これによりこのドラマのSNSにおける影響度や視聴者の動向を分析します。SNS版の視聴率のようなものだと思います。
投稿数とユーザ数の括弧内は、放送時間帯の第1,第2,第3,第4四半期,放送後9分間の各値。
数値化された評価と感想
最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。
「可愛い・かっこいい」の数値が高く、これが全体を押し上げる形で総合評価も高くなった。
だが、「面白い」の数字だけを観れば平均程度の値となっている。初回でこれはちょっと痛い(初回にしては低め)。原因は原作版や実写映画版のファンからの違和感を指摘する意見が多かったためや、展開が早急すぎた(特に修)ためと思われる。逆に、原作、映画を見ていないという人からすれば楽しめたようだ。
悲観することはなく、原作があればどうしてもそのイメージとの比較をしてしまうのはしょうがないところであって、これから2回、3回とやっていくうちに新たなイメージが出来上がっていくとも考えられる。前期のNHKのドラマ「アシガール」では、主要な男性キャストのイメージが原作(漫画)と違うとして初回は叩かれたが、その後、彼の出演が多くなるにつれて叩く意見は減っていって、むしろとても愛されるようになって、よき最終回を迎えた。
とりあえず次も楽しみにして待ちます。
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