『今からあなたを脅迫します』最終回の感想・評価。視聴率は苦戦も高評価で終了
日本テレビ日曜ドラマ枠『今からあなたを脅迫します(今キョー)』第9話=最終回(2017年12月17日22時30分~)を視聴した感想・評価の記事です。
いよいよ最終回。「雨垂れの会」代表の富永と直接対決となりました。
各キャストの影響度(言及数)
まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。
1位は脅迫屋・千川完二役のディーン・フジオカさん。クリスマスパーティーの準備をしろ、と澪を脅迫する優しい脅迫屋さん。最終回はアクションシーンも多くありました。一応、武井咲さんとのW主演なのですが、ディーン・フジオカさんのほうが露出かなり多かったような。
2位はハッカー・栃乙女役の島崎遥香さん。最終回は栃乙女にもアクションシーンがあった。カキーンと一撃からのスーツケースで殴打。毎回衣装に注目された栃乙女。今回はヒョウ柄も着こなしていた。
3位はスナオ役の間宮祥太朗さん。ナンパ師であるが、最終回は敵をナンパしてしまった。
富永(真野響子)の秘書・李(後藤亜実)と格闘した上、壁ドンして「僕に3分間だけ時間をください」からのお姫様抱っこ、そして「君とはこんな形で出合いたくなかった」などと甘いセリフを・・・。
4位は金坂澪役の武井咲さん。今回は千川、栃乙女、目黒、スナオが敵の本部に突入してそこで格闘アクションシーンがあったのだが、もし武井咲さんが妊娠していなかったら、そのアクションシーンに澪も加わっていたのだろうか・・・とか余計なことを考えてしまった。
5位は盗み屋・目黒役の三宅弘城さん。
6位は来栖稚奈役の松下奈緒さん。亡くなった千川の恋人であり、スナオの姉。
ハイライト・名場面(あらすじ含)
今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯をおよそ把握できます。
以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。
不破組長のメリークリスマス
★23分(盛り上がり度:60。今回最高の盛り上がり)
千川がトナカイ、栃乙女がサンタ、スナオがクリスマスツリー、目黒が謎の伯爵みたいなやつに扮装して、「雨垂れの会」のクリスマスパーティーに潜入した。
千川は敵に顔が割れているため、顔まですっぽり覆ったキグルミを着ていたのだが、パーティーにいた子供たちによってそのキグルミの頭がはがされて、千川の顔が露出してしまった。
千川は必死に顔を隠していたが、会の関係者らに怪しまれてしまう。絶体絶命のピンチ。
そのピンチを救ったのは、不破組の組長・不破鉄男(小沢仁志)だった。
不破はいかつい顔にトナカイの角と赤い鼻をつけて、野太い声で「ジングルベ~ル、ジングルベ~ル、鈴がなる」と言ってパーティーに入ってきた。
その混乱に乗じて千川は、パーティーを脱出。富永のいる建物へ向かった。
この時点のSNSでの反応:
「不破組長何してんのwwwwwwwwwwwww」
「組長ww好い人だ」
「不破さんwいいよ~」
組長は、まだ千川とのジェンガ対決を望んでいるようだ。
お前のやり方はスカンジナビア
★27分30秒(盛り上がり度:48)
格闘アクションシーン。
千川は、警棒を持った高ノ森(笠原秀幸)と対決した。
押されていた千川だが、両手に革靴(倒した敵の一人が履いていたもの)をグローブのように着けて、その革靴で高ノ森を殴り反撃。そしてファイティングポーズをとりながらこう言った。
「お前のやり方は、スカンジナビア」
格闘中にもダジャレが出た。
今回は他に「物好きにもほどがある。まるで、ものずきんちゃんだな」および回想シーンで「安心ガポール」も出た。
この時点のSNSでの反応:
「好かんジナビア、ね」
「スカンジナビアww」
「人の靴に手を入れるのどうなのw」
なおスカンジナビアとは、北欧にある「スカンジナビア半島」のことだと思われる。
スウェーデンやノルウェーがあるあの半島である。
クリスマスケーキの中身はおはぎ
★45分30秒(盛り上がり度:47)
一件落着したあとのクリスマスパーティーにて。
千川は、澪が作ったクリスマスケーキを見て驚愕の事実を発見する。
千川「えっ!! なんでクリスマスケーキの中身がおはぎなんだ!?」
澪「クリスマスケーキを作れと(千川が)おっしゃいましたが、おはぎで作るなとはおっしゃいませんでした」
千川「このすっとこどっこい。豆腐の角に頭ぶつけろ」
澪「お豆腐は頭をぶつけるものではなくて、食べるものですよ」
不満そうな千川だったが、おはぎケーキを食べてみると意外とイケたようで、満足そうな顔も見せた。
この時点のSNSでの反応:
「中身おはぎwwwwwwマジですっとこどっこいwww」
「凄いなぁ-w」
「おはぎケーキ美味しそう」
千川と澪は、ダブルボケみたいな雰囲気がある。
この二人の和やかな会話も、もうちょっと見たかった。
ラスト。それぞれのその後
★52分30秒(盛り上がり度:47)
ラストでは事件解決後が描かれた。
スナオは亡き姉に事件の結末を報告。そしてすぐさま女性をナンパしていた。
澪は祖父の轟雄之助(近藤正臣)に、人を助けるための財団を作りたいと表明。
千川・目黒・栃乙女は新たな脅迫を始めた・・・というシーンで終了だった。
この時点のSNSでの反応:
「最終回、良かった!」
「優しい終わり方でよかった」
「いいドラマでした!」
その他あらすじ、ネタバレ等
ストーリーは公式サイトのあらすじも参考に。
最終回では「雨垂れの会」の富永との対決が描かれた。
最初は千川が一人で突入し、富永にピストルを向けたが、澪が催眠スプレーを使って千川の行動を阻止。千川は澪の中に亡き恋人の面影をみたようで、彼女の言うとおり誰も傷つけない脅迫を目指すこととした。
その後、千川・目黒・栃乙女・スナオの4人で再び雨垂れの会に突入。
格闘の末、千川とスナオが富永のところまでたどり着いた。
千川は富永を「今からお前を脅迫する。犯した罪を償え。さもないと、人を救いたいと願うその心まで失うことになるぞ。人を正しく救う方法なんて誰にもわからない。だから生きながら考えろ。例え刑務所の中でも。それがあんたの償いだ」と脅迫した。
富永が「行きましょう」と言って罪を認めることを示唆。事件は解決した。
数値化された評価と感想
冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化・分析を目的に掲載しています。再掲します。
最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。
最終回はかなり高い評価となった。このドラマのベスト。
事件はスッキリと解決し、その後のほのぼのとした大団円的な雰囲気になった。事件解決にいたるまでに、序盤の人気キャラだった不破が出てきて、千川らを助けたのもよかった。
スナオの「3分間だけ時間をください」は、まるで「遺留捜査」のようだったが、今回の最後の千川の脅迫も、雰囲気は遺留捜査のような感じ。
決して悪いばかりではない犯人を、気持ちを込めて説得する。まあ遺留捜査ほど人情ドラマ寄りではないわけだけど、このドラマだとあれぐらいがちょうどいいのかなと。
とにかく最終回は良かった。
一方で、視聴率的には苦戦した。この枠(2015年4月期に始まった日テレの「日曜ドラマ」枠)においては、これまでで最も低い数字だったと思われる。以下は前期の「愛してたって、秘密はある。」との比較。初回はほぼ前期と同じだが、その後は躓いた。
当ブログでは視聴率以外の方法によってドラマを評価することを目指している。とはいえ、視聴率の推移は重要な指標の一つであることは間違いない。
思えば初回と第2回ではカメラ揺れ問題があった。武井咲さんの妊娠しているお腹を見て、ドラマに集中できない、興ざめするという意見もあった。もしかしたら、現場の士気にも影響したかもしれない。
前回までに当ブログに寄せられた意見の中には、脚本の不出来を指摘する意見もあって(武井さんの妊娠によって急遽脚本が変更された可能性もある)、たしかに当ブログのSNS分析においても、前回までは小ネタや千川らのかっこいい・可愛いシーンあるいはギャグでは盛り上がるが、ストーリー本線上での盛り上がりはいまいちだった。
良いキャストをそろえながら、この視聴率になったのは上記のようなことが原因と考えられる。ただし、これまでも書いたが、武井咲さん個人を責めるようなことがあってはならないと思う。
最終回では、ストーリー上での盛り上がりもあって高評価となった。こういう展開をもっと早くからやっていれば・・・という気がした。
そういう、ややもったいないなという気持ちと、最終回は良かったなという気持ちが交錯するラストだった。お疲れ様でした。
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