『民衆の敵』最終回の感想・評価。渡辺さん(藤堂誠)と莉子は結局、結婚したのか?
フジテレビ月9枠『民衆の敵(民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~)』第10話(2017年12月25日21時0分~)を視聴した感想・評価の記事です。
月9の歴史に残るといわれる低視聴率となってしまったこのドラマ。でも最後まで観た人は満足度が高かったみたいです。後述します。
また、渡辺さん(藤堂誠)とデリバリーのお嬢さんの莉子の関係の結末について感心をもつ視聴者も多かったようです。後述しますが、藤堂を演じていた高橋一生さんのオールアップ時の写真、左手の薬指に・・・。
各キャストの影響度(言及数)
まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。
上のグラフを見れば、人気俳優とはいえ高橋一生さんの言及数が圧倒的に多い。ただ、月9ドラマなのに2位以下が100未満とはかなり寂しいものがある。
1位は政界のサラブレッド・藤堂誠役の高橋一生さん。
2位はあおば市議会の重鎮・犬崎和久役の古田新太さん。
3位は元アイドル・小出未亜役の前田敦子さん。
4位は主演・佐藤智子役の篠原涼子さん。
5位はあおば市の若手市議・岡本遼役の千葉雄大さん。
6位は新聞記者・平田和美役の石田ゆり子さん。
7位はデリバリーで来るお嬢さん・莉子役の今田美桜さん。
8位は市長・河原田晶子役の余貴美子さん。
ハイライト・名場面(あらすじ含)
今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯をおよそ把握できます。
盛り上がりも、月9ドラマにしてはかなり小さい。ラストでようやく盛り上がっているが、例えば前期のコード・ブルー3の最終回は以下のようなグラフだった(全体の盛り上がりグラフのみ)。
以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。
若宮が犬崎を見限る
★27分30秒(盛り上がり度:22)
犬崎派の政治資金スキャンダルが持ち上がった。
藤堂が同派の領収書を流出させ、平田らが調査した。
決定的だったのは、藤堂が手を回して市職員の富田(渡辺いっけい)に、犬崎に不利な証言をさせたこと。
犬崎はマスコミに囲まれて糾弾されていたが、その集団から秘書の若宮(若旦那)がいち早く抜け出して、他人事のようにあくびしていた。
この時点のSNSでの反応:
「秘書にまで見放されたか…」
「秘書www」
「犬崎意外とあっけなかったね」
主権在民
★38分(盛り上がり度:23)
藤堂と智子が対峙した場面。
藤堂はニューポート計画に賛成だった。ニューポート計画の真実とは、そこに産業廃棄物処理施設を作り、全国の産廃を集め処分するかわりに、国から多額の補助金をもらう、というもの。藤堂は、産廃処理場という犠牲を払ってでも、国からのお金で福祉政策を充実させることができる、などと考えていたようだ。
だが藤堂は、これまでは表立ってニューポートに賛成せず、産廃の話も持ち出してこなかった。もし産廃の話をすれば、その瞬間に民衆は拒否反応を示し、その後何の議論もできなくなる・・・と考えていた。
しかし智子はその藤堂のやり方が、民衆をバカにしている、と考えた。
藤堂「民衆をバカする政治家が嫌なら、そんな人間に政治をさせなければいい。民衆にはそれを選ぶ権利がある。それが選挙です。(智子自身は)その権利を放棄しておきながら、『世の中おかしくないですか?』って。僕はそっちのほうがおかしいと思います」
智子「じゃあさ、選挙の時、あれ、本当のこと言ってるの? 良いことばかり並べ立ててさ、当選したら手のひら返すような人だっているじゃん」
藤堂「だから、よく聞いて、見極めて、そんな人間に政治を扠せたらダメなんです。それが主権在民ということです」
智子「主権在民?」
藤堂「一人ひとりが自分でしっかり、後悔のないように選択するんです」
この時点のSNSでの反応:
「市長になったのに選挙に行ったことないだと、、」
「深いな、このドラマ・・」
「誠様正論」
藤堂が国政進出を宣言
★48分(盛り上がり度:23)
前述の議論の続き。
智子は「みんなが幸せになるために、誰かが一人でも犠牲になるなんておかしいでしょ?」と言い、藤堂は「一人の幸せのためにみんなを犠牲にするなんておかしくないですか? どちらが正しいなんて、そんな単純な話ではありません。きっとどちらも正しい。だからあなたはあなたの信じる道を進めば良いんです。僕は国政に行って、みんなの幸せを選びます」と言って去っていった。
去り際、藤堂は智子に「あなたは?」と問いかけた。
この時点のSNSでの反応:
「めっちゃ考えさせられる〜」
「どっちも正しいから政治って難しいんだよな」
「一生さんのお芝居に引き込まれて見入っちゃった」
ラスト。民衆の敵とは
★68分(盛り上がり度:39。今回最高の盛り上がり)
智子はニューポート計画の是非を巡ってあおば市民のみなさんを議会に招き、直接議論してもらうようにした。直接民主主義的アプローチ。
智子はその場で「民衆の敵は外にいるのではありません。私達、ひとりひとりの無関心。それこそが民衆の敵なんです」と訴えた。
そして3年後が描かれた。
未亜はママになって、子供を自転車に乗せていた。園田(斎藤司)はあおば市のゆるキャラとして活動していた。犬崎は、孫と遊ぶ生活をしていた。
デリバリーのお嬢さんだった莉子(今田美桜)は、学校で社会問題を学んでいるようだ。左手の薬指には指輪があった。まさか渡辺さんこと藤堂誠と・・・!?
ここで藤堂誠を演じている高橋一生さんのオールアップ時の写真を観てみる。左手の薬指に注目。明らかに指輪している。てことは・・・。
高橋一生さんオールアップ‼️
最後はとあるこちらの場所で…✨
誠もわたなべさんもとーーっても魅力的な存在でした❗️会えなくなるのは寂しいですね😢
予告の誠の涙の意味は⁉️まもなく最終話放送‼️皆さん最後まで見守っていてください🙏✨#民衆の敵 #高橋一生 #まもなく最終話 pic.twitter.com/vF4C9a5Ebf— 【公式】民衆の敵 (@minshuuno_teki) 2017年12月25日
あおば市の市長には、前市長の河原田が返り咲いていた。岡本と議論している。
智子は、国会議員になった。国会議員のものだと思われるバッジをしていたので。藤堂も国会議員になっていた。
和美は政治部記者に戻っていた。
ラストは、智の国会議事堂の前での「本当にこの世の中を変えられるのは、あなたです」というセリフで終わりだった。
この時点のSNSでの反応:
「メッセージ性の高いドラマだったな〜」
「面白かった!!最終回めちゃ良かったんだけど!」
「民衆の敵、なかなか本質突いてた」
その他あらすじ、ネタバレ等
ストーリーは公式サイトも参考に。
犬崎の仕掛けた智子へのリコールは、智子陣営が返り討ちにする形で、犬崎は失脚した。
ニューポート計画については、議論するところまでは描かれたが、その後結局どうなったかはわからかった。
渡辺さんこと藤堂誠は、辻宮重工の社長令嬢との縁談を断っていた。
前述のように莉子は、3年後の世界で左手の薬指に指輪をしていた。藤堂との関係はどうなっているのだろうか。結婚したってことなのか。
それとも2人は別々の人と結婚したという設定なのか。
はっきりはわからないが、とにかくおめでとう。
数値化された評価と感想
冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化・分析を目的に掲載しています。再掲します。
最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。
最終回は「総合」「面白い」ともに高い評価となった。
このドラマを観て、ペラペラな政治ドラマだと感じた人もいたと思う。
初回でも書いたように、日本というのは残念ながら国政選挙においても投票率50%の国であり、このドラマの視聴層にあたる世代ではさらに投票率が低い(このドラマに描かれたような地方政治だとなお低い)。だからそういう政治に感心のない層向けのドラマの内容になるというのは致し方ないところ。よく言えば「わかりやすく大げさに」、悪く言えば「ペラッペラで現実味のかけらもないファンタジー」になった。
SNS上を観ていると、例えば最終回で出てきたキーワード、「主権在民」だとか「直接民主主義」という言葉すら知らなかったという視聴者もいて、そういうのを知らない人向けに作られたドラマ、といえばわかりやすいと思う。だから、少しでも政治や社会のことに興味を持ってきた人にとっては、ペラペラに感じるのはしょうがない。
この最終回まで継続して観てきた視聴者層というのは、このドラマを観てもペラペラに感じず、興味を持って視聴できた層だということ。上記のSNS上の評価を見れば、そういう視聴者層にとっては受けがよく、面白く感じ、感心することや学びがあったドラマだったと言えると思う。
だから、個人的な意見を言えば、ドラマとしてはこれはこれでありだったんじゃないかと思う。上述したようなターゲット層に満足してもらえれば、それでよいのでは。みんながみんな、同じものを面白いと思う時代は終わっているので。
批判を浴びるのは、それをそうだとは認めず「みんなが楽しめるドラマ」のように宣伝するから。あるいは「月9」でやっちゃったからかな、と思う。
お疲れ様でした。
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