『陸王』最終回の感想・評価

感想・評価陸王

感想可視化ネットワーク図

(記事内の各図・グラフの意味はこちら

TBS日曜劇場『陸王』第10話=最終回(2017年12月24日21時45分~)を視聴した感想・評価の記事です。

ついに最終回を迎えました。この最終回の前には、ドラマのダイジェストやスピンオフも2時間にわたり放送されていました。これまでの話を振り返るとともに、最終回をより楽しめるような放送となっていました。

 

当ブログでは、SNSのデータを用いてドラマの評価や感想を分析していますが、この最終回についてはSNS(Twitter)の投稿数が多すぎたため、前半(放送開始から45分間)・後半(その後の40分間及び放送後の5分間)に分けて分析していきます。

 

放送開始から45分の時点というのは、ちょうど豊橋国際マラソンのスタートのあたりです。


この記事の目次

各キャストの影響度(言及数)

まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。

 

こちらが前半(放送開始から豊橋国際マラソンスタートまで)のデータです。

こちらは後半(豊橋国際マラソンスタート後からラスト)のデータです。

役名キャスト言及数グラフ

言及数上位の主要人物を紹介していきます。

 

まずは、ダイワ食品陸上競技部選手・茂木裕人役の竹内涼真さん。前半・後半ともに1位の言及数。しかも圧倒的。大手アトランティスとこはぜ屋が、彼のサポートを巡って争った。果たして彼はどちらのシューズを履くのか・・・という展開となる。

 

前半の2位は米アパレルメーカー、フェリックスの社長・御園丈治役の松岡修造さん。前回、こはぜ屋を買収しようとして土壇場で失敗。ケンカ別れとなったはずだが、今回は彼の方からこはぜ屋に業務提携を提案してきた。こはぜ屋に3億円を貸付け、5年で返済してもらう、ただし最初の3年はフェリックスからの発注を保証する、というプラン。もし返済できなければこはぜ屋は買収に応じなければならない。紘一は、この提案を受けることにした。

 

後半の2位は、アジア工業陸上競技部選手・毛塚直之役の佐野岳さん。茂木のライバル的存在ではあるが、茂木は彼への対抗意識をあえてなくして、豊橋国際マラソンに臨んでいた。毛塚はアトランティスのサポートを受けている。茂木と毛塚の戦いは、こはぜ屋とアトランティスの代理戦争でもあるが、アトランティスはそれをより強く意識している感じだ。

 

前半の3位であり、後半も4位となったのは、こはぜ屋社長・宮沢紘一役の役所広司さん。陸王という夢と、会社の経営という難題に挑む四代目である。

 

前半は4位、後半には3位となったのは紘一の長男・宮沢大地役の山﨑賢人さん。従業員からは「大(だい)ちゃん」や「大(だい)」と呼ばれている。こはぜ屋で陸王の開発に関わりながら、就職活動もする。今回は、第一希望としていた会社・メトロ電業から内定をもらう。しかしこはぜ屋の仕事に大きなやりがいと面白さを見出していた彼は、どちらを選ぶのか・・・という展開となる。

 

前半の5位となったのは、アトランティス営業部長・小原賢治役のピエール瀧さん。怪我をした茂木のサポートを切ったが、復活したのを見てもう一度彼を手に入れようと画策する。しかし最後は・・・。

 

前半、後半ともに6位となったのは、増田明美さん。マラソンの解説で登場した。彼女らしからぬ(?)普通の解説をしていた。小ネタはなし。朝ドラ「ひよっこ」のナレーションもしていたので、もうドラマはお手の物かもしれない。

 

後半で7位に入ったのは、埼玉中央銀行行田支店融資課長・大橋浩役の馬場徹さん。最初はクソみたいなやつだと思ってたら、どんどんデレてきて、こはぜ屋や茂木を応援するまでになっていた。すごいいい演技する。

前半の8位だったのは、ダイワ食品陸上競技部監督・城戸明宏役の音尾琢真さん。鬼監督のような感じではあるが、熱い男である。

 

その他、グラフには現れていないが、カリスマシューフィッターの村野を演じた市川右團次さん、シルクレイを開発したこはぜ屋顧問の飯山を演じた寺尾聰さん、小原の部下・佐山を演じた小藪一豊さんらが上位となっている。

 

 

ハイライト・名場面(あらすじ含)

今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯をおよそ把握できます。

前半・後半に分けてグラフ化しています。

 

こちらは前半(放送開始から豊橋国際マラソンスタートまで)。最後の数字が見切れていますが、42分30秒の時点の盛り上がりの指数は303です。

そして後半(豊橋国際マラソンスタート後からラストまで)。巨大な盛り上がりがいくつも現れました。

 

以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。

技術の差はわずかでも

★前半36分30秒(盛り上がり度:156)

豊橋国際マラソンのスタート直前。

茂木が、アトランティスの小原から「最後の忠告」をされた場面。

 

陸王を履こうとする茂木に対して、小原は「私を失望させないでくれ。本当に優秀なランナーなら、冷静に、客観的に、シューズの性能で判断するんじゃないのか!?」と迫った。

 

それに対して茂木は「確かに(アトランティスの)RⅡは、陸王に勝るとも劣らない、いいシューズですよ。履く人間や条件によっては、陸王以上かもしれない。でも、技術の差はわずかでも、込められた思いは雲泥の差なんです」と言った。

 

さらに茂木は「こはぜ屋さんは俺と一緒に走ってくれますよ。いい時も悪い時も、俺がこのRⅡを履いている時だって。走ってくれていました。俺はこれからも、こはぜ屋さんと一緒に走りたいんです」と。

 

小原は「本当にそれで後悔しないのか? これは君にとって、人生の重大な岐路だ。情に流されて、大きな目標を見失ってほしくない。君は、世界を目指すんだろう? アトランティスとならそれができる。いや、我々を大いに利用すればいい。これが最後の忠告だ。RⅡを履きなさい。茂木裕人。君なら正しい判断をしてくれると信じている」と言い残して、去っていった。

 

この時点のSNSでの反応:

茂木選手アツい…!
やっべ、家族全員いるところで泣きそう
こんなん言ってくれたら泣くしかないだろ…

 

茂木、陸王を履いてスタート地点へ

★前半42分30秒(盛り上がり度:303)

小原から再三忠告された茂木だが、豊橋国際マラソンのスタート地点には陸王を履いて現れた。

 

ヤスこと安田利充(内村遥)が「うそだろ・・・うそだろ茂木!」と言い(彼はいつも盛り上げ役だ)、紘一は涙ぐみ、あけみ(阿川佐和子)は口を開けて驚き、坂本(風間俊介)も泣きそうになり、ゲンさんこと富島玄三(志賀廣太郎)や美咲(吉谷彩子)や西井冨久子(正司照枝)や水原米子(春やすこ)や江幡晃平(天野義久)や村野もなんとも言えない表情になった。

 

スタート地点での会話。

毛塚「結局、そっち履いたんだ

茂木「ああ

毛塚「いい靴なんだな、それ

茂木「最高だ

 

この時点のSNSでの反応:

茂木、足元……陸王やーーーーー!!
わぁぁぁぁ!!!茂木ーーーー!!
茂木いいいいいいいいいいいいいい

 

茂木、毛塚にドリンクを渡す

★後半9分(盛り上がり度:302)

豊橋国際マラソンのレース中。

2回連続で給水できなかった毛塚(1回目はわざとパス、2回目は取り損ねた)に対して、茂木が自らのドリンクを渡した場面。

 

アトランティスの佐山は「茂木くん・・・」と驚き(今思えばこれがラストの伏線か)、城戸監督は「ニヤリ」とした。

 

陸王開発チームからは自然と拍手が巻き起こった。ヤスは「人が良すぎるよ茂木」と言い、村野は「ああいう奴なんですよ。茂木裕人は」と言った。

 

この時点のSNSでの反応:

茂木かっけーwwwww
企業の汚い争いに関係なく、スポーツマンシップが出てるよ
あああ茂木くん泣かせるじゃないかー!

 

豊橋国際マラソンの決着

★後半16分(盛り上がり度:334)

豊橋国際マラソンは終盤、茂木と毛塚の争いとなったが、最後は僅差で茂木の勝利に終わった。

 

陸王開発チームは歓喜、大橋も「よおおおおおおおし!!」とガッツポーズ、御園もそのゴールを無言でみつめた。

 

毛塚は、茂木に「強えな」と言って握手を求めた。そして「次は俺が勝つ」と言った。

 

アトランティスでは佐山も拍手を送っていた。小原はそんな佐山を睨んだ。

 

この時点のSNSでの反応:

茂木ちゃん、勝ったー
大橋さん修造より熱くなってるやんww
陸王ありがとう こはぜ屋本当にありがとう

 

電話に誰も出ない

★後半20分30秒(盛り上がり度:209)

優勝インタビューで茂木は「チームのみんなと、(履いていた陸王を脱いで手に持ち)この陸王に支えられました」と言った。

 

茂木「苦しくて何度も諦めかけた時に、陸王が思い出させてくれたんです。走るのが好きなんだなって。きっと、このシューズに込められた作り手さんたちの思いが、そうさせてくれたんだと思います。こんな僕をずっと応援し、この陸王を作ってくれたこはぜ屋のみなさんに、この優勝は捧げたいと思います

 

その頃、こはぜ屋には注文の電話が殺到して、鳴り止まなかった。しかし誰もその電話に出ることはなかった(みんな茂木の応援に行ってたから)。

この時点のSNSでの反応:

電話にだれもでねえwwwww
茂木選手のコメントに感動
涙が止まらない… チーム陸王、本当におめでとう

 

最終回のジュピター

★後半25分(盛り上がり度:197)

最終回のJupiterの場面。

大地は、かねてより希望していたメトロ電業の内定を得たが、それを蹴ってこはぜ屋で働きたいと、紘一に言った。

 

大地「陸王を開発して、ランニング業界に殴り込みをかけるってこと以上に、面白い仕事なんかないんじゃないかって思うんだ。俺を、こはぜ屋で働かせて下さい。お願いします

 

♪エビデー。

 

紘一は「ありがとうな大地」と言ったが、「だけどお前はメトロ電業へ行け」と言った。

紘一は、大手のメトロ電業での知識や経験によって、こはぜ屋に足りないものをみつけることができるだろうと大地に言った。それを自分たちに教えてほしいと。「それまで待ってるから」と。

 

大地は「わかった。俺なりに、精一杯勉強してくるよ」と応じた。

この時点のSNSでの反応:

ここでジュピターかぁぁぁ
メトロ電機で力つけて継ぐのがベスト
だいちの成長に泣く

 

ラスト

★後半32分30秒(盛り上がり度:365。今回最高の盛り上がり)

その後は、陸王のヒットが描かれた。

 

売上は30億円に。こはぜ屋の社員は20人から60人に。メインバンクは東京中央銀行に乗り換えた。半沢直樹がいる銀行だ。

 

フェリックスの御園は、ダイワ食品陸上部の支援を始めた。

茂木は、2019年豊橋国際マラソンの優勝後、同年の世界陸上では5位(日本人トップ)、同年の熊谷シティマラソン2位(日本人トップ)、翌年のニューイヤー駅伝6区区間賞(区間新記録)、同年の茨城マラソン優勝(日本新記録)と、トップランナーとなっていた。

そして、五輪の切符に挑戦するために東日本国際マラソンに挑む。そのスタートのピストルが鳴る。

 

スタート直後、紘一が「行けー!! 茂木ー! 走れー! 陸王ー! 行けー! 陸王ー!」と叫んだ・・・というところで終了だった。

この時点のSNSでの反応:

陸王めっちゃ良い話だった~
もうほんま泣き疲れたwwww
感動しました!!
暑苦しいドラマやったなwwありがとう!
気持ち良いラストだった

 

以下の節では、あらすじ又はネタバレや、史実・原作に基づく解説などが含まれます。

その他あらすじ、ネタバレ等

ストーリーは公式サイトも参考に。

上記のハイライトで紹介しきれなかった部分として、アトランティスの小原と佐山の最後に触れておく。

 

茂木の豊橋国際マラソン優勝から1年後、「半年で40人の選手からサポート打ち切りを申し入れられた」として、米アトランティス本社から小原への責任追及があった。

小原は「部下の佐山の失態」と説明したが、米本社の人間は「シューフィッターの村野を切ったことに原因があるのでは」と追及。小原への左遷人事が用意されていると告げた。

 

小原は佐山に「なにしてる佐山! サポートを取り返してこい!!」と怒鳴ったが、佐山は「部長、まだおわかりにならないんですか? あなたはアトランティスから切り捨てられたんです。私は一から、シューフィッターの勉強をして出直したいと思います。失礼します」と言って去っていった。

 

ここまであらすじ・ネタバレ・解説部分でした。

前回の記事はこちら

数値化された評価と感想

冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化・分析を目的に掲載しています。再掲します。

まずは前半(豊橋国際マラソンスタート前まで)。

続いて後半(豊橋国際マラソンスタート後)。

感想可視化ネットワーク図

最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。

まずは前半(豊橋国際マラソンスタート前まで)。

 

次に後半(豊橋国際マラソンスタート後)。

評価グラフ

最終回、とくに後半はとてつもなく高い評価となった。

 

さすが池井戸潤作品という。一見ビジネスの話でありながら、多く描かれのは人間模様だった。上記の盛り上がりグラフおよびその説明を見てもわかると思うが、人間関係によってSNS上は盛り上がった。

茂木は「技術の差はわずかでも、思いは雲泥の差だ」と言ったが、これが最終回を象徴するような言葉となった。これも人間関係を現す言葉だ。

視聴者としても、例えばこはぜ屋のメンバーには、いろんな世代の男女がいて、誰かに感情移入することができたのではないかと思う。

 

細かいところだが、アトランティスの二人の最後とか、御園がどうなったとか、埼玉中央銀行行田支店支店の二人と最後とか、この陸王の成功の結果がいろんな人たちに影響を及ぼした、というところが描かれたのも良かった。

 

演技面で特に評価されたのは、御園役の松岡修造さん、紘一役の役所広司さん、茂木役の竹内涼真さん、大地役の山崎健人さんなどだった。

 

感想の共起ネットワーク図を見てもわかるように、「素晴らしい」「感動した」「泣いた」などという感想のほか「ありがとう」という投稿も多かった。陸王開発チームや茂木を素直に応援したくなったし、このドラマを作り上げたスタッフ、キャストへの感謝でもあると思う。

みなさん。お疲れ様でした。