『先に生まれただけの僕』第1話の感想・評価。奨学金の現実を突きつける校長と逃げる生徒

感想・評価先に生まれただけの僕

(記事内の各図・グラフの意味はこちら

日本テレビ土曜ドラマ枠『先に生まれただけの僕(先僕)』第1話(2017年10月14日22時0分~)を視聴した感想・評価の記事です。

主演・櫻井翔さんの先生役といえば2013年の連ドラ「家族ゲーム」(正確には家庭教師役だけど)が思い浮かびますけど、今回も、(今のところ明るいですが)暗い過去を持ってそうな役ですね。

 


この記事の目次

各キャストの影響度(言及数)

まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度を測ります。

1位は樫松物産から出向した京明館高校校長・鳴海涼介役の櫻井翔さん。35歳。赤字だった樫松物産弘前支店を立て直した実績により、系列の京明館も赤字経営から立て直すために出向したという設定。大学時代、数学の教員免許を念のために取っていたことが幸い(!?)した。

ただし、実態は社内の権力闘争に敗れた側に属していたための、事実上の左遷。

 

2位は鳴海の恋人で樫松物産の社員・松原聡子役の多部未華子さん。鳴海からは「サト」と呼ばれている。多部ちゃん可愛くなったような気がする。

 

3位は樫松物産専務・加賀谷圭介役の高嶋政伸さん。鳴海を京明館に出向させた張本人。悪人。高嶋さんってなんでこんな役が多いんだろ。似合ってるけど。

 

4位は英語教師・島津智一役の瀬戸康史さん。クセのある先生方の中では大人しい人。でも絶対どこかで爆発しそう。

 

5位は特進クラス担任・真柴ちひろ役の蒼井優さん。ドラマではサラリーマンのトップである新任・鳴海校長と、教育現場の先生方との対立が描かれる。真柴は鳴海を攻撃する急先鋒。だけど優しさもあって良さそう。

 

6位は保健室の先生(養護教諭)綾野沙織役の井川遥さん。鳴海の癒やしの存在なのかな。でも冷たそう。

 

7位は音楽教師・矢部日菜子役の森川葵さん。新任。だけど既に京明館の雰囲気に染まってるね。

8位は日本史教師・市村薫役の木南晴夏さんでした。

 

ハイライト・名場面(あらすじ含む)

今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯が確認できます。

以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。

以下の節では、あらすじ又はネタバレや、史実・原作に基づく解説などが含まれます。

オープニング

★11分(盛り上がり度:74)

鳴海が樫松物産から京明館に出向してきた経緯は、前述の通りである。

鳴海は赤字続きの京明館を立て直すために、まずは先生方一人ひとりと面談を行った。先生方はいかにもコスト意識に欠け、学校の経営なんてどこ吹く風。

 

樫松物産は大きな商社だし、若いときから経営感覚なんていうのは自然に学んでいるはず。それに鳴海は若くして支店長をまかされたほどなので、商社社員の中でも優れていたはずだ。

そういう彼と、教育現場に張り付いている先生方との対立、というのがこのドラマのテーマのようだ。

 

最初に盛り上がったこのシーンは、オープニングで主題歌が流れた場面。主題歌は嵐の「Doors〜勇気の軌跡〜」。

 

鳴海校長の手短な挨拶

★17分30秒(盛り上がり度:189。今回最高の盛り上がり)

全校集会にて、新任の校長である鳴海が、全校生徒の前で挨拶する場面。

 

鳴海は、自分が京明館に来た経緯、おそらく日本一若い校長であることを手短に述べた後、こう言った。

僕は高校生の頃、こう思っていました。校長の話は長すぎる・・・だからこれでおしまいっ! これからもよろしくねっ!

生徒からは歓喜の拍手が巻き起こった。

 

鳴海は赤字の弘前支店を立て直したのだが、その力の源泉はなんといってもコミュニケーション能力。相手の懐に飛び込み、取引を成立させてしまう。それをテクニックとして身につけている。

この挨拶の場面でも、生徒の心理をわかっていて、すっかり生徒の心を掴んだ。

 

ドラマの中でもイケメン設定である鳴海校長は、生徒に笑顔で手を振った。アイドルだ。ドラマの中でもアイドルだ。

この時点のSNSでの反応:

話短いの最高!!
こんな高校通いたいww
こんなカッコいい校長おるかよ

 

コミュニケーションのやり方が一つのキーになるというのは「家族ゲーム」でも見られた。

推測だが、こういうコミュニケーションができる人って過去になにか暗いことがあった人だと感じた。

 

鳴海校長は広島出身?

★50分(盛り上がり度:84)

京明館は偏差値44の私立高校。授業は荒れている。公立高校を落ちた生徒が来るような学校。だから受験生にも人気がない。だから経営が厳しい。

そんな学校で、生徒同士の喧嘩が発生する。喧嘩の原因はあとで書くが、大学進学時の奨学金にまつわる問題。

 

鳴海校長は実家に電話をかけた。以下の3つは鳴海のセリフ。なまりがある。方言だ。

ええ大人がちょくちょく実家に電話するほうがおかしいじゃろ?

何の問題もないんじゃろ?

部署が変わったりしたけぇ

この方言は広島弁だと思われる。実家の椅子に広島カープのタオルがかけてあったから、間違いなさそう。鳴海校長は広島出身の設定だったのか。

 

実家に電話したのは、自分が大学に行った理由を聞きたかったため。鳴海は中学校の時に父親を亡くした。先生の勧めで、奨学金をもらって大学に行った。現在もまだ奨学金の返済を続けている。その返済の負担は重いらしく、生徒に奨学金で大学に行くのを勧めるべきかを悩んでいたようだ。

この時点のSNSでの反応:

方言萌え
広島弁可愛い
広島弁たまらん

 

奨学金をめぐる問題

★68分(盛り上がり度:179)

鳴海校長は商社の経営感覚をとりいれ、生徒はクライアント、親は株主、そして学校経営はビジネスであることを先生方に説いた。一方先生方は、そんな鳴海に反発を強めるばかりだった。

 

今回のテーマになったのは、奨学金の問題。

特進クラスである2年3組の生徒・加瀬龍之介(佐久間悠)は、父親が脳梗塞で倒れた。それを別の生徒・三鷹信二(新川五朗)に心配されたのだが、それがきっかけで喧嘩になってしまった。多感なのだ。

加瀬は、大学に行けなくなるのではないかと心配する。だが奨学金で行くという手がある。そんな彼に、鳴海校長は奨学金の返済はキツイという自らの体験をもとにした現実をつきつけた。その上で以下の会話である。

 

鳴海「(大学では)君の代わりはいないと言われるような、人に必要とされる力を身に着けないといけないんだ。今の君にその覚悟があるなら、奨学金もらって大学に行け

加瀬「校長先生

鳴海「うん?

加瀬「聞きたくなかった。そんな怖い話聞きたくなかったよ。今決められるわけないじゃん。そんなこと。無理だよおおお!!

加瀬、その場から逃走。

 

鳴海は学校現場の現実を突きつけられた。

 

ここまであらすじ・ネタバレ・解説部分でした。

数値化された評価と感想

冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化を目的に掲載しています。再掲します。

社会的な問題もテーマにした作品だけあって「高校生 現実 教える」「社会 問題」「奨学金 借金」「私立高校 偏差値(44)」「自分 思う 考える」などというコメントが多く投稿された。

櫻井さんが主演ということで、若い視聴者も多いと思うが、教育や奨学金の問題を考える機会になったかもしれない。ドラマの中では、奨学金の制度に関するやや詳しい描写もあった。私は知らなかった知識なので、一つ知識を得た。

 

最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。

結構高い。上の共起ネットワーク図にもあるが「面白い」の数値が特に高く、全体を押し上げている。

主演の櫻井翔さんだが、観る前は役に合わないんじゃないかと思っていたが、合っているかもしれない。

教育現場をわかっていないサラリーマンなのに校長をやる。「サラリーマンなのに教育がわかるかよ」みたいな対立軸がある。彼は現実でも、アイドルなのに俳優で、アイドルなのにニュースキャスターだ。これまで多くの葛藤があったと思うので。それが結果的に役作りに生きてるかもしれない。