『セシルのもくろみ』低視聴率の原因考察。評価は高いのになぜか

コラムセシルのもくろみ

フジテレビの『セシルのもくろみ』の視聴率が低調です。

他のメディアでは、この原因がドラマの内容や主演の真木よう子さんにあると言われています。でも本当にそれだけか?

このブログでは、SNSのデータを元にドラマの評価分析をしており、このドラマは他に比べても高い評価となっています。また、ザ・テレビジョンの独自のデータ「視聴熱」でも上位に入っています。

 

なのになぜこのような低視聴率なのか? 理由を考察します。


この記事の目次

視聴率のデータ

視聴率の推移は以下の通り。

 

かつて栄光を誇った木10「木曜劇場」枠。ちなみに、2016年1月以降の同枠のドラマの視聴率は以下の通り。

※「営業部長 吉良奈津子」の第8回、9回の視聴率は不明のため第7回と同じ5.9%とした。

凋落傾向がある木曜劇場枠ですが、見て解るとおり「セシル」はその中でもかなり落ち込んでいるといえます。ここ数期と比べて2%~3%低い(早子先生除く)です。

 

低視聴率の理由

別の媒体で言われている低視聴率の理由というのは、以下の様なものがあります。

・女性向け作品なのに魅力的な男性キャストがいない

・モデルの離婚話は現実にありふれていて新鮮味がない。似たようなドラマがある

・主演の真木よう子さんが痩せ過ぎていて、(主婦が頑張ってモデルになるというストーリーのドラマなのに)リアリティがない

参照(日刊ゲンダイデジタル コラムニストがバッサリ フジ「セシルのもくろみ」の敗因)

 

しかしこれだけで「敗因」が説明できるのか疑問。かのザ・テレビジョン様の視聴熱調査では上位にきていますし(私のSNS分析でも評価高い)、そのギャップはなぜなのか。

 

視聴率調査方法の限界?

まず「視聴率」というもののやり方に限界があるという説があります。標本数に関する問題はこれまでも指摘されてきました。(Wikipediaから)

ビデオリサーチ社の調査方法では、標本数600・信頼度95パーセントの場合、視聴率10パーセントの時の誤差は±2.4ポイント、視聴率20パーセントの時の誤差は±3.3ポイントである。つまり、「視聴率20.0パーセント」と発表された場合の視聴率は「16.7 〜 23.3パーセントの間にある」確率が95パーセントということである。

でもこれだけでは、他の木10作品より2%も低い傾向が続いていることは説明できません。

次に、世論調査などでも指摘されていますが、調査方法に関する問題もあります。

 

単身女性向けの作品は不利?

ご家庭にビデオリサーチ社の機器を設置したことはあるでしょうか?

 

私の家には設置に関する調査票のようなものが来たことがあるのですが、そこでは「家族構成」といったプライバシーに関わる情報も記載するようにと書かれています。

たとえば女性が一人で住んでいる家に、そのような調査票が来たとして、「ここは女性が一人で住んでいる家庭です」というプライバシー情報を書いて提出するでしょうか。提出できる単身女性の層は限られていると思います。

 

同じ20代女性でも、結婚前と結婚後では人の趣向というのは大きく変わると思います。

したがってビデオリサーチ社の調査方法では「単身(または独身)女性」向けの作品は視聴率が低めに出ている可能性があります。

 

逆に言えば、ビデオリサーチ社の調査が受け入れられる家庭、つまり男性や複数人で住んでいる家庭、プライバシーについて興味が薄い中高年層・老年層が対象の番組の視聴率は高めに出る可能性があります。

 

ファッションに興味がない

とは言っても、作品自体に原因がないわけではないと思います。

 

まず「モデル業界でのし上がる、モデル業界のゴタゴタ話」というものに誰が興味を持つかということです。

10年前、20年前なら興味があった若者も多いと思いますが、今の若い女性はそれほどファッションにかけるお金もない(スマホなど別のことにお金がかかるし、低賃金で働く女性も増えている)、したがってモデル業界なんて別世界のように感じている人も増えているはず。そんな現在、このようなテーマのドラマは始まる前から不利だったと考えます。

 

事実、視聴率で言えば初回から5.1%という数字。作品を見る前から「これは自分に合わないな」と判断している人が多いということだと思います。

 

宣伝戦略が良くなかった?

私は「セシルのもくろみ」を第1回から視聴していますが、決して「モデル業界でのし上がる、モデル業界のゴタゴタ話」だけの作品ではありません。

特に家族との対話のパートは、どんな仕事をしていても共感できる描写があったりします。さらに、初期の「アンチ・モデル業界」的態度は、あれはあれでとてもおもしろかった。真木よう子さんはツイッターで破天荒で面白い活動もしていますし。

家庭・アンチモデル業界・破天荒といった、型破りなところを全面に押し出したプロモーションのほうがよかったのではないかと思う次第です。

 

ではどうすればいいか

このブログでは視聴率に代わる作品評価の指標がないかと考えていて、感想・評価の記事ではSNSを用いた独自の手法で記事を書いています。

視聴率はスポンサーにとって重要な指標です。どれだけCMが観られたかがわかるからで、民放のドラマはスポンサーがあって成り立ってます。

一方、楽しんで観ている視聴者にとっては視聴率はどうでもいい(と言っては言いすぎだけど)指標です。

 

「低視聴率。でもこの作品が好きだ」と思った視聴者ができることは、スポンサーにとって「この作品のスポンサーになってよかった」と思える行動。それはまさにスポンサーとなっている企業の商品を買ったり、ブログやSNSなどで話題にしたりすることだと思います。

長い目で見ればそういう行動が、視聴率絶対主義的(視聴率さえよければいい、視聴率が良くないとダメといった風潮)な雰囲気を変えることになるかと思います。

 

私は私で、「視聴率が悪くても、面白かった作品」というのをどうやったら評価できるか、その手法をさぐっているところです。それがこのブログの大きなテーマでもあります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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Posted by tomo