『わろてんか』史実にある大阪お笑い界の派閥対立の紹介及び第39回の感想・評価

感想・評価わろてんか

感想可視化ネットワーク図

(記事内の各図・グラフの意味はこちら

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『わろてんか』第7週・第39回(2017年11月15日8時0分~)を視聴した感想・評価の記事です。

前回の記事はこちら

今回は大阪のお笑い界の派閥争いが描かれているのですが、これは史実としてあったものをアレンジしていると思われます。ネタバレといえばネタバレなので、ネタバレの箇所でご紹介しています。


この記事の目次

各キャストの影響度(言及数)

まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。

役名キャスト言及数グラフ

1位は伊能栞役の高橋一生さん。困ったときの栞さん。困ったときに現れて良い助言をしていきます。

2位は北村藤吉役の松坂桃李さん。ボンクラだけではなく、自分を信じる、プライドだけは一丁前みたいな属性もついてきました。

3位は藤岡てん役の葵わかなさんでした。

ハイライト・名場面(あらすじ含む)

今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯をおよそ把握できます。

キャスト別ハイライト名場面グラフ

以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。

栞が藤吉を飲みに誘う

★6分(盛り上がり度:55)

夜、風鳥亭の外の路上で二人が出くわす場面。

栞が藤吉を待ち伏せしていたようにも見える。藤吉は、いろいろあって落ち込んでいた。商売人とは思えないような暗い声で「また来てもろてありがとうございます」と言った。

栞は「一杯どうですか?」と藤吉を誘った。

 

栞と藤吉、取っ組み合いの喧嘩

★9分30秒(盛り上がり度:124。今回最高の盛り上がり)

二人が飲んでいる場面での会話。

 

栞「なんで落語にこだわるんだ?

藤吉「何も知らんのですなw。落語は芸のてっぺん。噺家の出ない寄席なんて寄席やない。出てる噺家の格で寄席の格も決まる・・・(省略。またお決まりの夢を語る)

 

栞「なるほど。くだらないなぁ

藤吉「くだらん?

栞「寄席のため? 芸人のため? 一番大事なのはお客じゃないか。お客は寄席の格や君らの夢なんてどうでもいい。ただ笑いさえすればね

 

栞「落語がどうのこうのと、そこにこだわる意味がわからないな

藤吉「俺は落語が好きや。落語は面白い。芸のこと知らんあんたに、とやかく言われる筋合いはあらへん

栞「そんな甘い考えで、おてんさんを幸せにできると思ってるのか

藤吉「なんやと?

 

取っ組み合いの喧嘩が勃発。

 

この時点のSNSでの反応:

栞様、藤吉をぼこぼこにしたれ
正論言われてキレるなや
ぎゃあぁぁぁぁーー!栞さまの乱れ髪

 

栞と藤吉、仲良くなる

★15分30秒(盛り上がり度:94)

喧嘩したら二人は仲良くなった。二人仲良く啄子とてんが待つ長屋へ。

 

栞はてんに、いつか活動写真(映画)を自分で制作してみたいという夢を語る。栞は伊能家の次男ではあるが、妾の子である。母親が好きだった活動写真の事業をしたいと思っている。

 

栞は「落語家を探しているなら、文鳥師匠に会ってみないか?」と、てんを通じて藤吉に伝える。

 

以下の節では、あらすじ又はネタバレや、史実・原作に基づく解説などが含まれます。

その他あらすじ、ネタバレ。派閥対立について

ドラマでは「伝統派」と「オチャラケ派」の派閥対立が描かれる。

簡単にいえば、伝統派はその名の通り古くからの演芸を重んじ、オチャラケ派はおもしろけりゃなんでもいいじゃんと言った具合だ。

 

史実によると、実際にも大阪のお笑い界での派閥対立があった。

落語界では、長らく頂点に君臨していた初代桂文枝の死去(明治7年)によって跡目争いが勃発。

その後、主流派が桂派、そして跡目争いに敗れた側が独立して浪速三友派となった。

 

高尚で、裏を返せば庶民にはわかりにくい落語だった桂派は徐々に凋落。わかりやすい派手な芸で受け入れられた三友派が台頭していく。ただし両派ともに落語という枠組みで芸をしている点は変わらない。

 

さらにそこに第三の勢力「浪速反対派」というのが出てくる。これはもう落語界だけではない勢力で、色物(ドラマ内でいうと、あの芸人長屋にいるような人達)も一緒くたにして同列に扱うことでお笑い界の一大勢力となる。おもしろけりゃなんでも良しといったぐあいの人達。

 

落語という芸は、このあたりを境に芸の頂点ではなくなっていく。落語が衰退、凋落するとともに、新しい芸が台頭。その中で「漫才」も生まれていく。

ここまであらすじ・ネタバレ・解説部分でした。

数値化された評価と感想

冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化・分析を目的に掲載しています。再掲します。

感想可視化ネットワーク図

(栞の)髪 乱れる 最高」「喧嘩 取っ組み合い 仲良し イケメン」「伊能 正論 言う」などの感想があった。

あさイチ 有働」は、直後のあさイチで有働アナが「伊能様がねぇ。なんかね、川の字になって真ん中で寝たいなって思った人がたくさんいらっしゃると思いますよね。桃李さんと一生さんの間にね」と語っていたところから。

 

最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。

評価グラフ

低めの評価となっている。

基本的に藤吉の出演シーンが長いと評価は低くなる傾向にある。今回は壊滅的低さではなかったが、藤吉の無能さ、そのくせ偉そうに芸を語るところなど、またまた視聴者をイライラさせた点があったかもしれない。

個人的には、前述の落語界の派閥対立をもう少しわかりやすく丁寧に描いてほしいと思う。これが吉本興業が成長するきっかけともなるのだから。これからかな。