『わろてんか』崇徳院の「われても末に逢わんとぞ思う」を川への身投げだと勘違いする風鳥亭の人々-第65回感想・評価

感想・評価わろてんか

感想可視化ネットワーク図

(記事内の各図・グラフの意味はこちら

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『わろてんか』第11週・第65回(2017年12月15日8時0分~)を視聴した感想・評価の記事です。

今週のサブタイトルは「瀬をはやみ岩にせかるる滝川の われても末に逢わんとぞ思う」という、落語の演目「崇徳院」のモチーフとなっている和歌(百人一首)の一部である「われても末に」。

この和歌の意味など詳しくは第62回の記事で。

 

今回は団真がこの歌の下の句「われても末に逢わんとぞ思う」を書き置きしていなくなり、その解釈をめぐって大騒ぎになる、という回でした。

この行為についての私なりの解釈については、本記事に後述するネタバレの箇所で書いておきます。

 


この記事の目次

各キャストの影響度(言及数)

まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。

役名キャスト言及数グラフ

1位は月の井団真役の北村有起哉さん。「われても末に逢わんとぞ思う」という崇徳院の下の句を書き残していなくなった。この書き置きの解釈をめぐり風鳥亭は大騒ぎになる。川を想起させることから、「身投げ」ではないかと。

でも普通に解釈したら「もう一度お夕と一緒になりたい」ということだと思うけど・・・。ネタバレの箇所で詳しく書きます。

 

2位はお夕役の中村ゆりさん。やっぱり! 魔性の女だった。

3位は月の井団吾役の波岡一喜さん。もはやお夕に惚れていることを隠さない天才落語家。

 

4位は北村藤吉役の松坂桃李さん。

5位は藤岡てん役の葵わかなさんでした。

 

ハイライト・名場面(あらすじ含)

今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯をおよそ把握できます。

キャスト別ハイライト名場面グラフ

以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。

駆け落ちはお夕の願いだった

★4分30秒(盛り上がり度:33)

風鳥亭にて。

団真がお夕と駆け落ちしたのは、お夕が頼んだことだったとわかった場面。

 

お夕「一緒に逃げてって私が頼んだんです。ほんまはあの人は駆け落ちには反対やったんです。落語がでけへんようになったんも、飲まれへんお酒飲むようになったんも、全部うちのせいや

この時点のSNSでの反応:

なんやこいつくそ女やんけ
お夕さん魔性の女の本性暴露
自分が芸人としての団真を潰したって思ってるんやね

 

ストライキ終了、ハリセンどつき漫才爆誕

★8分(盛り上がり度:37)

キース(大野拓朗)が、「ただいまをもちまして、ストライキを終了します!」と、藤吉やてんに宣言した場面。

キースは、これまで甘えていたと反省し、アサリ(前野朋哉)とのハリセンによるどつき漫才を完成させたようだ。吉蔵は後ろ面を極めるという。

藤吉も「よろしゅう頼んます」と言い和解に応じた。

 

なお漫才の誕生について、史実との違いは前回の記事に書いてありますのでご参考に。

 

団吾師匠、ツンデレか

★14分(盛り上がり度:50。今回最高の盛り上がり)

てんが、藤吉の指示で団吾師匠のところへ行き、「団真の高座に師匠も出てほしい。団吾と団真の夢の共演です」と頼んだ場面。

団吾は断ったが、てんが「団真さんには崇徳院をやってもらう」と言うと目の色を変えた。

 

さらにてんは「団真さんはお夕さんのために、きっと、魂のこもった崇徳院やってくれます」と言った。

団吾は「お夕も行くんか!」と驚き、おちょこに残っていた酒を飲み干した。

この時点のSNSでの反応:

お夕さんが来ると聞いて団吾の顔 www
めっちゃ煽っていくおてんちゃん
団吾師匠、ツンデレ?

 

以下の節では、あらすじ又はネタバレや、史実・原作に基づく解説などが含まれます。

その他あらすじ、ネタバレ等

今回の前半について、ひとつの解釈を書いておく。

 

まず、「われても末に逢わんとぞ思う」と書き残していなくなった団真の意図は、やっぱり崇徳院に描かれるように恋の結末を意図しており、「一度は別れ別れになったとしても、再びいつかお夕と一緒になりたい」、という意味ではないだろうか。

普通に解釈したらそうですよね。そのまま「別れてもいつかまた一緒に」という意味ですから。

 

しかし風鳥亭のメンバーはそこから「」を連想して、川に身投げをするのではないかと勘違い。

 

それを伝え聞いたお夕も勘違い。

ただ、団吾師匠は(書き置きをちらっと見た)その意味を崇徳院から連想して「お夕と再び一緒になりたい」ということだとわかった。だからあえて「死にたいっていうならそうさせてやれ」と言ったと。

 

その後、団真は見つかったが、どこかトボケていて、身投げするという雰囲気は微塵もなかった。

やっぱり団真は「また一緒になりたい」という意味で書き置きして、それが勘違いされて大騒ぎになったから、恥ずかしいやらで、戸惑っていたのではないだろうか。

・・・というのが、まあひとつの解釈です。

ここまであらすじ・ネタバレ・解説部分でした。

前回の記事はこちら

数値化された評価と感想

冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化・分析を目的に掲載しています。再掲します。

感想可視化ネットワーク図

最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。

評価グラフ

今回は「総合」「面白い」ともに平均を超えてきた。このドラマにしてはとても高いスコアだ。

やっぱり、藤吉とてんの揉め事や感情的なもつれを描くより、他のキャラたちの困難を藤吉・てんが乗り越えさせていく、という展開のほうがよさそうだ。

 

お夕は難しい役だと思う。団真を責めるところに、過去の自分の行い(団真の反対を押し切って駆け落ちしてしまった)を精算したいという意図も垣間見えさせなければならない。

 

なお、直後の「あさイチ」には松本幸四郎さんが出演した。娘の松たか子さんがこのドラマの主題歌を歌っている。松本幸四郎さんはあさイチの冒頭、「松たか子の父でございます」と挨拶した。