『わろてんか』伊能栞のモデルはやはり宝塚創始者の小林一三か。宝塚構想の一端が披露される-第67回

感想・評価わろてんか

感想可視化ネットワーク図

(記事内の各図・グラフの意味はこちら

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『わろてんか』第12週・第67回(2017年12月18日8時0分~)を視聴した感想・評価の記事です。

団吾師匠を迎え、北村笑店に勢いがでてきました。これから北村笑店は拡大路線を歩んでいく・・・というところです。


この記事の目次

各キャストの影響度(言及数)

まず、SNSのデータを用いて主要キャストの言及数を比較します。これにより各キャストのドラマへの影響度分析をします。

役名キャスト言及数グラフ

1位は伊能栞役の高橋一生さん。活動写真事業のみならず、大阪郊外の大規模な住宅地開発事業に着手。

その中心となる駅周辺に飲食店、遊園地などの一大娯楽施設を建設。その一番の目玉は活動写真館だという。

伊能栞のモデルについて

上記の構想は、宝塚の構想に似ている。伊能栞のモデルについては、「小林一三」だということが以前から言われていた。まあモデル・・・というほどでもないかもしれないが参考にしたキャラクターであることは間違いなさそう。「小林一三」は宝塚歌劇団などを擁する阪急東宝グループの創始者である。

栞はその活動写真館について「ここで上映する作品から、新時代のスターや、花形役者が生まれたら、すごいと思わないか」と、藤吉とてんに語った。

 

2位は秦野リリコ役の広瀬アリスさん。伊能栞が期待する女優になっていたが、飽きっぽい性格なのようで、女優はもうやめたいらしい。しかし栞は彼女に素質があると期待している。

 

3位は北村藤吉役の松坂桃李さん。北村笑店は勢力拡大路線を走る。

4位は寺ギン役の兵動大樹さん。北村笑店が勢力を拡大して面白くないのは寺ギンである。

5位は藤岡てん役の葵わかなさん。

 

6位はアサリ役の前野朋哉さん。今回のラストで、泥棒騒ぎがあったのだが、捕まえてみるとその泥棒とはアサリだった。どういうことなのだろうか。

7位は曲芸師・佐助の妻、富役の宮嶋麻衣さん。大阪制作の朝ドラでは常連さんであり、SNS上では彼女の登場で盛り上がった。

8位はキース役の大野拓朗さんでした。

 

ハイライト・名場面(あらすじ含)

今回の盛り上がりグラフです。SNSで盛り上がった時間帯の分析をしています。キャスト別の盛り上がりもグラフ化していますので、お気に入りのキャストの出演時間帯をおよそ把握できます。

キャスト別ハイライト名場面グラフ

以下、各盛り上がりポイント(★マークの時点)について説明します。

伝統派vs.オチャラケ派vs.北村笑店

★3分(盛り上がり度:34)

当時の大阪のお笑い界の勢力図が説明された。

二大勢力は、文鳥が率いる古典落語の「伝統派」と寺ギンが率いる面白けりゃなんでもありの「オチャラケ派」。

ただ伝統派は凋落傾向であり、オチャラケ派が勢力を拡大しているという構図。

 

そこに藤吉率いる弱小・北村笑店が割って入るという図である。

ここでの説明が、秀吉(文鳥)vs.弁慶?(寺ギン)vs.黒田長政(藤吉)の戦国時代の勢力図のような感じで面白かった。

 

文鳥を演じている笹野高史さんは2009年の大河ドラマ「天地人」で豊臣秀吉を、藤吉を演じている松坂桃李さんは、2014年の大河ドラマ「軍師官兵衛」で黒田長政を演じている。

寺ギンは、弁慶ではなくて上杉謙信なのかもしれない。

 

なお、当時の大阪お笑い界の勢力図については、史実に基づいている部分もある。後述するネタバレの箇所で書いておく。

この時点のSNSでの反応:

秀吉と長政がいるんだが
大河ドラマ?
戦国風要約w

 

風太、借金を取り立てる

★8分30秒(盛り上がり度:32)

寺ギンの傘下にある曲芸師・佐助が風鳥亭の舞台上で怪我をしてしまった。当時の芸人たちはいわゆる歩合制であるため、怪我をして出演できなくなると、収入がなくなってしまう。

そこで寺ギンは風太(濱田岳)に、佐助の借金を取り立てるように命じた。

 

風太は、佐助の妻・富と路上で出くわしたが、富は「すんまへん! 今月の支払い待ってもらえませんやろか。お願いします。お願いします」と必死に土下座して懇願。

 

風太は自分の立場に「俺はなにしてんねや」と思う。

この時点のSNSでの反応:

借金取りみたいになってる風太
また薄幸美女が
これは風太が寺ギンから離反の兆しか?

 

栞からの花束を受け取らないリリコ

★11分30秒(盛り上がり度:61。今回最高の盛り上がり)

活動写真の撮影を終えたリリコ。

栞は「撮影終了おめでとう」と言って花束を渡そうとするが、リリコはそれを受け取らず、「おおきに」と言いながら彼の横を通り過ぎようとした。

 

栞「来週からまた新作の撮影だ

リリコ「大阪帰ってから考えるわ

栞「何度も話しただろ。契約だ

リリコ「そんなん知らんもーん」(栞の両方を頬をつねりながら)

栞「やれやれ

 

なおこのシーンのロケ地は明治村のようだ。

この時点のSNSでの反応:

伊能はんとリリコの組み合わせもいいね
相変わらず自由奔放なリリコ
栞さまの頬をむぎゅむぎゅって、リリコさま最強だな

 

以下の節では、あらすじ又はネタバレや、史実・原作に基づく解説などが含まれます。

その他あらすじ、ネタバレ等

伝統派とオチャラケ派のモデルになっている大阪お笑い界の派閥争いについては以下の記事のネタバレ箇所を参照。

 

伝統派=桂派、オチャラケ派=浪速三友派、第三勢力北村笑店=浪速反対派、といった感じだろうか。各派については上記の記事を御覧下さい。

 

また、太夫元が芸人の借金を肩代わりして働かせるという構図も当時あって、そもそも北村笑店も団吾師匠をそうやって所属させている。

 

なお今回描かれたように、歩合制の芸人は不安定な収入しか得られない。

北村笑店は月給制の導入に舵を切ることになる。

ここまであらすじ・ネタバレ・解説部分でした。

前回の記事はこちら

数値化された評価と感想

冒頭に掲載したのは、SNSのデータを基にした共起ネットワーク図です。感想の可視化・分析を目的に掲載しています。再掲します。

感想可視化ネットワーク図

最後にSNSのデータを基にした評価を確認します。

評価グラフ

今回は「総合」「面白い」ともに平均か、それよりやや低い程度の評価となった。

このドラマはこれまで壊滅的な評価を連発していたので、この評価はこのドラマとしては高いものといえる。

 

やはり藤吉とてん夫婦の感情的なもつれやいざこざを描くより、夫婦の外にある課題や、寄席の経営を描いたほうが評判がいい。

今回は佐助という課題が現れた。これがきっかけで風太がどうなるのか、てんや藤吉はどう対応するのかという楽しみがある。